BRAND-NEW SCOOP
新鮮スキャニング体験
では、製作までのプロセスを実際にご紹介していきましょう。
まずは希望の日時を電話で予約。
サロンの場所は東京・青山。表参道駅から徒歩4分と、アクセスも抜群。
お洒落な雰囲気のサロンで、撮影の流れやポーズなどの確認を行います。
その後、同じフロアにあるスタジオに移動し、撮影開始。
撮影用のポーズが決まったら、最新の3Dスキャナ&カメラを使い、体の前後左右4方向を上から下まで、なぞるようにスキャニングしていきます。この3Dスキャナ、本体から発光された光が戻ってきた距離感により3Dデータを取得する仕組み。洋服のテクスチャーや柄まで丁寧に取り込んでいきます。さらに、光沢があって再現が難しい髪の毛は、別のスキャナを使って撮影を行います。
▲撮影時は、5〜15分静止している必要があるので、疲れにくいポーズがおすすめ。
ポーズにもよりますが、撮影時間は5~15分程度で終了。
あとは、2ケ月後の完成を待って、一旦帰宅。
一方、撮影データは専門の技術スタッフの手に渡り、綿密な編集が行われます。
何といってもこの編集段階がいちばんのキモ。
▲ スキャンしたデータを取り込んだ後、さらに丁寧な調整・編集作業へ。
ここでのデータ情報がそのまま出力されるので、失敗は許されない。
データの編集作業では、肌や髪の毛の色や質感、洋服の色調などを細かく調整。
「サービスを始めた当初は、まさにそのまま、といったリアルな造型で出力していましたが、特に女性の場合、あまりにリアルすぎるのはちょっと、というような意見もあったため、最近はそのあたりも考慮して、リアルかつベストなラインに仕上げています。新しい技術なので、そのあたりのノウハウも日進月歩で精度をあげている、といった状況です」
また、そのままの縮尺で出力すると壊れやすくなるヒールや帽子のつば、半袖の袖口にできる空洞などは、フォルムを崩さないギリギリのところで厚みを足したり、空洞を埋めるなどの調整を加え、強度を持たせているそう。
「まさにこの調整作業が腕の見せどころでもあり、手間も時間もかかるんです」
データが完成したら、いよいよ3Dプリンタで出力。
けれど、この出力にまた時間がかかるのだとか。
「下から徐々に樹脂を噴射、積層して固めながら、立体物を造型していく“石膏積層式”という方式を採用していて、出力にかかる時間は約8時間。夜に出力指示をして、朝にようやく出力される、ということですね。ただし出力したままの状態だと、クッキー生地くらいの硬さしかないので、そこから特殊なボンドで塗り固めてさらに強度をアップ。これにより色もよりクリアになります。」
▲石膏の粉を敷き詰めた容器の中から、造型物を丁寧に取り出し(左)、粉を除去(右)。
▲特殊な接着剤を全体にまんべんなく染み込ませる。これにより、色がよりクリアになり、
強度も増す(左)。その後、やすり掛けをして、表面を滑らかにする(右)。
▲最後に全体をロウでコーティングし、乾かして出来上がり(左)。右が出力用の3Dプリンタ
このような出力後の丁寧な仕上げ作業を経て、ついに完成!