私たちだって自分らしい家が欲しい!

2019.08.23

「自分の大好きな場所で
犬と暮らすこと」
大日方久美子

大日方さんの愛犬たち。左からJIRO、キャンディ、ヴィヴィアン、ムーちゃん

パーソナルスタイリストとして活躍され、SUMAUでは2019年5月まで1年間、女性が家を買うことについて連載をしていただいた大日方久美子さん。今回は、元繁殖犬のキャンディ、元保護犬のJIRO、ヴィヴィアン、ムーちゃんの4匹の犬たちと暮らすご自宅にお伺いしました。犬たちとの暮らしから、大日方さんのライフスタイルが見えてきます。

 

――まず、このお部屋を選んだのはどういった経緯でしたか?
これまで住んでいたところは、部屋数が少なく収納も殆どなかったので2年前に家探しを始めました。でも犬を飼える物件が少なくて、タワーマンションか一軒家の賃貸という選択肢しかなかったんです。タワーマンションにするしかない…と決めようとした翌日に、この部屋の空きが出たと連絡が来たんです! メゾネットタイプで吹き抜けになっている雰囲気と理想の部屋数で、すぐに気に入りました。

 

――タワーマンションや一軒家に惹かれなかった理由はありますか?
まず、一軒家よりもマンションの方が広々として作りが好きなんです。タワーマンションは便利だとは思うのですが、沢山の人が集まる場所があまり得意ではなく、落ち着かないので、私には向いていないみたいです。

 

――今の家の立地はどうですか?
駅が遠いので不便なのですが、大きな公園が近いので、犬の散歩がしやすいのがいいですね。ドッグカフェもあって、犬を飼っている立場からすると、すごく住みやすいですよ。

 

――特に気に入っているポイントを教えてください。
全部気に入っています! 置いてあるインテリアの一つひとつ、飾っているアート、すべてがお気に入りなんです。コードがきれいに整理できていない箇所があるのですが、気になるのはそれくらいですね。どの場所よりも自分の家が落ち着くし、大好きです。

 

 

 

それぞれがすべてお気に入りというアートや小物が散りばめられた大日方さんのお部屋

 

――彼ともインテリアの趣味は合いますか?

趣味が一緒というわけではないのですが、彼が選ぶものは大体好きです!1回だけ、存在感のありすぎるキャラクターものの大きなランプを買ってきて。それ自体はかわいいのですが、家には合わないんじゃない?ということはありましたけど(笑)。

 

――犬を飼ううえで、気を付けていることはありますか?

ソファは貼り換えられるものにしているんですがそのくらいでしょうか。うちの子たちは、もしかしたら特別に良い子なのかも知れないんですが、本当に暴れたり、物を壊したり…ということがないんです。トイレトレーニングで失敗することがあるのですが、オムツをしているので、そこまで大変ではないですね。ただ、以前に一時預かりした子は、私がいなくなった途端に部屋を荒らしました。30分くらい外出しただけでも、置いていた紙がびりびりに破られていたり。でも、そのたびに少しずつ物を動かして、いたずらされないように工夫していくと、最終的には荒らされなくなりました。そもそも、何をされてもいいやっていうスタンスなので、荒らされたり傷つけられたりしても気にしないですね。

 

コードを噛むという話も聞きますが、赤ちゃんから飼うと、子どもですからそういうこともあると思います。犬を飼うことに不安がある人こそ、成犬から飼える保護犬はとっても良いですよ。保護犬の団体の方がしっかりサポートしてくれますし、お試し期間があるので相性が悪かったら、別の子ということもできます。

 

――犬と暮らしていくと考えたときの、理想の住まいについて教えてください。

海の近くの田舎に大きな一軒家を買ってそこに住んで、都内の利便性の良い場所に仕事用のマンションを持つのが現実的なのかなと。マンションだと、基本はペットの頭数や大きさに決まりがあることがほとんどなので、一軒家に4匹を連れて行って自由に遊ばせてあげたいですね。

 

でも、1年間の連載を通して、今感じるのは、どんな家を買うか、というより先にどのくらいの金額のローンを組んで、どのような計画で返済していくのか、という資金計画を考えたほうがいいということ。長い目で人生設計を立てて、それに合った家を買うことが重要なんじゃないかと思います。

 

連載の後にも、持ち家だと法的に守られる部分が多いという話を友人から聞いて、メリットがたくさんあると感じていますから、家を買いたいという気持ちは変わっていません。

 

メゾネットの2階にある書斎。彼が仕事をしている間、大日方さんはここで本を読んだり犬たちと過ごしたりしているそう

 

――忙しい中で犬と暮らしていくのは大変なんじゃないか、とも思うのですがいかがですか?

よっぽどのことがない限り、午前中は打ち合わせを入れないんです。朝6時には起きて、散歩に行ってご飯を作って、9〜10時くらいは家で仕事をしています。出かけるのは午後からで、夜も早めに帰っていますね。犬と生活を始めてから自然に家に帰るようになって、かえって生活のリズムが整っていると感じます。

 

もちろん難しい場合もあるので、スケジュールを調整して彼に家にいてもらうようにすることもあります。

泊まりの出張や旅行では、ホテルに預けるのが不安なので、なるべく知人やご近所の人に預かってもらったり、保護犬団体の会長さんに相談したりしています。犬を飼うことで、友人が遊びに来てくれる機会が増えましたし、多くの人との繋がりが広がっていくのを感じています。

 

――犬を飼うきっかけは何だったんでしょうか?

もともと実家でも飼っていたこともあって、犬が好きでした。犬を飼いたいと思ったとき、最初は不安で、レンタル犬でシミュレーションしてみようと…。そのレンタル犬のお店で出逢ったのがキャンディでした。見てすぐにこの子を飼おうという気持ちに変わっていましたね。

 

大きな窓が開放的なリビングルーム

 

――本当に、犬を大切にされているというのが伝わってきます。今後も、縁があったら犬を引き取りたいという気持ちですか?

飼うのはいまの4匹で、少しゆとりのある分は、一時的に助けが必要な犬のためにあけておきたい、と思っています。

 

――インスタグラムでも保護犬のために行動されているのを見ます。その原動力はどこにあるんでしょうか。

いつも、考える前に行動してしまうんです。私にとっては、目の前に保護が必要な犬がいたら、とりあえず家に連れてくる、というのは当たり前のこと。ただ周囲の人に聞くと、連れて帰ってもどうしていいかわからない、とか家では飼えないし…とか、みんな考えすぎてしまって行動に移せないと言うんですね。私の場合は、とにかく今、自分ができる範囲のことだったら行動する。できないときは、人にお願いして手伝ってもらう。それは、犬に関することじゃなくても、仕事や人間関係、すべてにおいてそうですね。それが大変なことでも何でもなく、それが私なんです。

 

大日方久美子

インスタグラム:@kumi511976