住まいと暮らしをデザインするモリモトの情報サイト　SUMAU（住まう）のアーカイブサイトです

蒸し暑い日々が続くと、食欲もなんだか減退気味。そんな時こそ、スパイスの力で元気回復を……というわけで、今月は「松風」さん発、キャラウェイシードのパンをヒントに「スパイス香るパン」のキーワードでつなげます。地域のみなさんに愛されているパン屋さん、という意味でも共通点のあるふたつのお店です。

 

朝、焼きたてを食べるしあわせ

旅ベーグル ＠谷中

 

デュカって何語ですか。

という質問をしました。開口一番。

帰り道で、無粋であったかと反省しました。

デュカは中東あたりで食べられるスパイスミックスの名前です。

そして、今回最初に取りあげた上の写真のベーグルも「デュカ」という名前です（200円）。

 

デュカはそれぞれ家庭の味があるのだとかで、旅ベーグルのデュカも独自の配合だそうです。

どこの国の名詞かはわからないけれど、日本の料理ではあまり感じられない香りに

たとえば砂漠とかラクダとかバザールとか（多分おそらく片寄りすぎ）を思い浮かべながら

こんな湿度高くないんだろうなあ、とか思いながら

現地（がどこかは謎のまま）で違う配合のデュカを試してみたいなあ、とかなんとか

妄想をお供に食べるのが、楽しい食べ方なのではなかろうかと思いました。

 

練り込まれているのは、クミンシードにフェンネルシード、コリアンダーはパウダーで、

そして白ごまと胡椒、あと大きめのアーモンドがいいアクセントになっています。

いろんな香りが楽しくて、塩気もしっかりしているので

夏の夕暮れ時、ビールのお供にも良いかもしれません。

 

（左から）アールグレイとオレンジピール 220円　あんこ黒ごま 220円

　　　　　プレイン 160円

 

お店は朝７時までには必ず開けるようにしている、とのこと。

朝ごはんに炊きたてのごはんを食べるように、パン食であっても焼きたてのものを食べてほしいから。

朝やってくるお客さんはほとんど近所の方で、いつも同じ時間帯に来る人もいるとのこと。

その、朝に焼きたてのものをという提案が、町の人たちに受け入れられているんだなと感じました。

近所にこんなお店があるってうらやましい。

そんな常連のおばちゃんや、ちょっとずつ大きくなっていく近所の子供と会えるのが楽しいと

店主の松村さんはおっしゃっていました。

 

もしや旅ベーグルができるまでは「ベーグル」という食べ物を知らなかったのでは、と思われる

古くからの谷中住民のみなさまの声にお応えしたベーグルは、食べやすく柔らかめです。

アールグレイとオレンジピールは、サイコロ状のオレンジピールが入っていていい香り。

プレインはやはり一番粉そのものが味わえます。強力粉だけじゃなく、全粒粉とスペルト小麦（古代小麦とも。小麦の原種）も配合されていることろがミソでしょうか。

あんこ黒ごまは、もしかするとあんこ好きの方はちょっと物足りないかもしれません。

でも朝ごはんに食べるなら、このくらいが良いなあと私は思います。

 

 

朝焼いたものを売り切ったら、またお昼から改めて開けるという営業スタイルです。

お散歩スポットでもある辺りですから、朝ごはんをここで買ってベーグルをかじりながら

ふらふらお散歩するのも楽しいかもしれませんね（他のお店はやってないでしょうけどね）。

 

 

旅ベーグル

住所：東京都台東区谷中2-5-14

電話：03-5814-3772

営業時間：7:00～売り切れ次第、一時閉店　12:30〜売り切れまで

定休日： 月曜、火曜、金曜（祝日は営業）

http://www.tabibagel.net/index.html