SUMAU BAKERY BANK
深化するあんこ世界
トーキョー発、個性派あんぱん
【池尻大橋・経堂】
忙しない東京で気持ち良く
おいしいものを買えるシアワセ
TOLO PAN TOKYO @池尻大橋
マテ茶で炊いた自家製あん!
お店のプライスカードにも書いてあります。何度か食べたことがあるので最初は読んだと思います。
でも、取材に伺い「マテ茶で炊いているので」と言われて、ああ! と……。
基本的に、おいしければなんでも良いと思っています(適当で申し訳ないとも思っています)。
そんなおいしい「モダアン」(上の写真、190円)、あんの甘みはマテ茶の渋みでひき出すそうです。
いったいどこから、そんな惚れ惚れするような発想がわくんでしょうか。
ちなみにマテ茶とは、南米で飲まれるお茶です。
イェルバ・マテという植物の葉や枝が原料で、飲むサラダと言われるほど栄養があるのだとか。
モダアンの大判焼き状のかたちは、あんぱんとしてとても秀逸です。
大判焼きとして長年あんこを包み続けてきただけのことはあります。
生地とあんこの比率といい、直角になった部分のカリカリの食感といい。
リッチなこの生地には、このかたちが最適だったのではなかろうかと思います。
そして独特のあんこの風味。
和洋折衷プラス南米。あんぱんの可能性。
左 : アップルパイン 370円 右:トロクロ 750円(1/2: 380円)
今回、メインのあんぱんの他にご紹介する商品を選ぶにあたって、いろいろと考えてはみたものの
全然絞れなかったのでお店の方にオススメをうかがいました。
それで挙げて頂いたのが新商品「アップルパイン」
構成を教えて頂いたのですが、平たくいうとものすごく手間がかかっています。
せっかくなのでもうちょっと説明すると、下からクレーム・ダマンド、リンゴを煮たもの、レモンクリーム、
パイナップルの順で重ねられていて、それをクロワッサンの生地で挟んであります。
さらに一番上の生地は真ん中をくりぬいてあり、そこにココナッツファイン。
最終的に粉糖もふられているようです。
単純に構成要素を書いただけでも、どんだけ重なってるの!?と思うのに、
それぞれにそれぞれのための調味がなされています。
複雑な構成なだけあって、味も複雑。いろんな味、豊かな味がします。
トロトロのリンゴがこっくりしていて、果実味溢れるチョコレートを食べているみたい。
でもレモンクリームが酸っぱく爽やかで、これからの季節にもぴったりです。
▲アップルパインの重なりっぷり
長くなってしまいましたが、黒い食パン「トロクロ」について。
黒くてわかりませんが、生地の40%はライ麦だそうです。黒さの元はブラックココア。
軽く焼き直すと、カカオの風味がより引き立ちます。
でもカカオの風味だけではなく、小麦粉食べてるなという味もするのがさすがです。
パストラミもサーモンにも、野菜にもよく合うのでサンドイッチにしやすいように
食パンのかたちにしたんだそうです。
いつも食べている小麦粉だけの食パンとは、また違った食べ方ができるおもしろい食パンでした。
そしてもうひとつ、いつも気持ち良く買い物ができるんです。と書いておきたい。
朝早くから開いているので朝ごはんを買いに立ち寄ることあるし、もちろんお昼にも。
夕方に行った時は、お仕事帰りと思われる人たちでいっぱいでした。
お店を出る時にうしろから大きな声で「ありがとうございました」と送り出してくれる、
くすぐったいような、振り向いて「こちらこそ」とお辞儀をしたくなるような
そんなステキなお店です。
TOLO PAN TOKYO(トロパン トウキョウ)
住所:東京都目黒区東山3-14-3
電話:03-3794-7106
営業時間:7:00~20:00
定休日: 火曜