SUMAU BAKERY BANK

2014.06.18

開放なのか濃縮なのか
限られた空間の濃密なパン
【北池袋・砧】

経堂のパン屋さん「onkä」にからつなげる今月のキーワードは「軒先系」。店の前のショーケースに自慢のパンをズラリと並べたオープンスタイルは、パンとの距離をぐんと縮めるステキな販売形態。大人も子どもも、パン好きもそうでもない人も思わず足を止めて中を覗きたくなる、そんな気軽さが魅力です。

 

 

軒先系改め魔法の小箱系

Bäcker Fujiwara @北池袋

 

ベッカー・フジワラさんのお店にはドアがあります。

なので厳密に言うと(厳密に言わなくても)軒先系とは言えません。えへ。

でもここにねじ込んでくれようと考えたのは、おいしいから。

もちろんそれだけではありません。軒先系に近いものはあると思うんです(軒先近縁系?)

 

初めて行った時、私はお店のドアを閉めるのをためらいました。

もうね、一歩入ると文字通り、目の前にパンが並んでいるのです。

その状態に「ほわあ」となり、商品の種類の多さにまた「わあ」となります。空間有効活用!

 

▲ こんなステキに混沌とした建物の一角にあります。 (右側、影になってるほう。この建物の間取りが気になる)

▲ こんなステキに混沌とした建物の一角にあります。

(右側、影になってるほう。この建物の間取りが気になる)

 

そんな建物探訪的な事はさておき、パンのご紹介を。

写真奥にあるのは「オニオンベーコン(210円)」

生地にベーコンが巻き込まれていて、上に玉ねぎとチーズ。安定の組み合わせ。

柔らかい生地も、老若男女に愛されそうです。

 

左側のクロワッサン的なものは「ウィンナーロール(200円)」

他にも、スモークサーモンとクリームチーズが巻き込まれたクロワッサンと

チーズが上に乗っててこんがりなってるの、もちろんプレーンなクロワッサンもあります。

ウィンナーロールは粒マスタードが中に塗ってあって、

ウィンナー部分をつまんで食べられるので便利です。

生地は歯切れ良く食べやすくて、バターの良い香りがします。

 

そして、手前の「フランボワーズショコラ(190円)」

自家製のフランボワーズジャムの香りと、ザックリしっかりした生地が印象的。

ザクザクと存在感がある生地は、作り方にこだわりがあるようです。

あまり寝かせず、コシが残っている状態で焼くのだとか。

食べてみて、おいしいなー!と思ったので、ナゼそうなるのか聞いてみたのでした。

 

3

ベルリーナ ラントブロート 680円、1/2 340円

 

その名の通り、ドイツパン。粉の80%がライ麦です。

ほのかな酸味と苦み、お味噌みたいなコクと果実のような風味もあります。

そして、なによりおいしそうな焼けっぷり。

その他2種類のドイツパンがありますが、常に3種類揃っているわけではないそうなので、

ドイツパンを目当てに行かれる場合は、あらかじめ問い合わせておいた方が良かろうかと。

 

厨房でお話を聞かせて頂いたのですが、そのお世辞にも広いとは言えない厨房で

あれだけのものが作られるのかあ、と感動しました。魔法みたいです。

でもそれは決して魔法ではなく(当然です)店主の藤原さんがこれまで積み重ねられてきた

経験と技術によるものなのです。

お惣菜系のもの、甘いパン、フランスパンにドイツパン。そしてお菓子。

菓子職人としての経験もお持ちの藤原さんのお店には、

焼き菓子やロールケーキ、マカロンなどもあります。

シュークリーム(160円)もしっかりしているのにサクッサクの生地と、

爽やかな後味のクリームが絶品なのですよ。

人気商品だそうです。

 

これまで積み重ねてきた経験と、それを続けていくということ。

淡々と、実直に、日々パンを焼き続ける職人さんの仕事がぎゅうっとつまったお店です。

 

4

 

Bäcker Fujiwara(ベッカー フジワラ)

住所:東京都豊島区池袋本町3-1-1

電話:03-3981-6540

営業時間:8:30~20:00(売切れ次第閉店)

定休日: 火曜

http://www.backerfujiwara.com/

関連記事一覧