SUMAU BAKERY BANK
フランスに思いを馳せて
AUX BACCHANALES @ 高輪
今さらですが、ブリオッシュとはバターと卵と牛乳を使ったリッチなパンです。
なので、小さくてもわりといいお値段がしたりします。
そして値段以上の満足感があります。
オーバカナルのブリオッシュは、フランスのパンプリーという発酵バターをふんだんに使ったもの。
噛むと香りと共にバターがしみてくるのです。
シェフいわく、いろいろなバターで試してみたけど、オーバカナルオリジナルの粉と最も相性が良かったのがパンプリーのバターだった、とのこと。
地味なパンではありますが、これが180円で食べられるなんて……シアワセです。
その他にも、パンプリーのバターが使われているのが「パン・ド・ミ」「パン・オ・レ」「クロワッサン」だそうです。
プライスカードがパンプリー仕様(?)になっているのでわかりやすいかと。
ゼヒともお試しあれ。
オーバカナルは、ブリオッシュ生地の甘いパンの種類が豊富とお見受けいたしました。
その中のひとつ、ブリオッシュ・ショコラ。
こちらの生地は、チョコレートとのバランスを考えて上記の「ブリオッシュ」とは違う生地だそうです。
チョコレートはイタリア産。
ビターとミルクの2種類がはいっているそうですよー。
ビター部分とミルク部分は味わいが違って楽しいです。
底の生地がチョコレートの油分を吸ってカリカリなのも楽しいです。
ハード系のパンでご紹介したいものも数あれど、
ハードとソフトの中間地点にあるようなミルティーユを。
生地には全粒粉が入っていて、大粒のブルーベリーが練り込まれています。
中のもっちり感は日本人好みであることは間違いない。
クリームチーズと共に朝食に。でもお食事とも合いますよ、とはシェフの弁です。
サラダとかお肉料理とかにいいんではなかろうかと。
行くといつも目を奪われてしまうサンドイッチ類からも、ひとつご紹介。
季節の野菜をたっぷり使ったレギュームサンドです。
写真の、ナス、エリンギ、パプリカ、タマネギ、ズッキーニにヤングコーンという組み合わせは
夏の間のものです。お急ぎ下さい。
9月になると秋の野菜に変わるそうです。それも楽しみですが。
オリーブオイルと塩で焼いただけという野菜ですが、タマネギがトロトロだったり、エリンギのコリコリがアクセントになっていたりで、塩加減もちょうど良いです。
そしてなんと。パンの生地にはレンコンが練り込まれているのです。
この、たまに現れるサクサクの食感が良い塩梅でございました。
そしてなんと。お店に並ぶ8種のサンドイッチ、使われているパンは全てサンドイッチ専用に焼かれたものだそうです。手間がかかっている! おいしいわけだ!
サンドイッチで熱く語りすぎましたが、最後にこの美しいパン・オ・レザンを。
繊細なサクッサクの外側と対照的に、内側の生地はしっとりしています。
それは、カスタードクリームも一緒に巻き込まれているから。けっこうな食べ応えです。
じっくりとラム酒につけ込まれたレーズンも場所によってその風味が変わるので、甘さや底で焦げた苦みなど、いろんな発見をしながら食べることが出来ます。
というわけで、来月。
ここから引っぱっての、パン・オ・レザンもしくはレーズンたっぷりのパン、ということでお届けする予定です。
天高く馬肥ゆる秋ですね〜。
AUX BACCHANALES 高輪
住所:東京都港区高輪4-10-8 京急第7ビル1F
電話:03-5798-7070
営業時間:9:00~20:00
http://www.auxbacchanales.com/
(写真・文 マツナガナオコ)
PROFILE マツナガナオコ
佐賀県出身。2009年よりフリーランスのカメラマンとして活動中。料理写真家のアシスタント時代にパ
ン愛に目覚める。趣味は茶道。最近は語学にも精力的に取り組む(ヨーロッパにパンを食べに行くため)
>パン画像蒐集ついでのパン屋ガイドブログ
※ 掲載商品の価格は、消費税込みの価格です(2015年8月時点)。