SUMAU'S SCENE

来遠橋近くにあるフンフンの家。ベトナム、中国、日本の建築様式がミックスされた木造家屋。約200年前、貿易商の家として建てられた。現在も家族が住んでいて、内部には土産物店もある。

重厚な門構えの瓊府会館。

明郷華先堂。中国人たちが建てた建物。

立派な龍をシンボルにした建物。
心が躍るような鮮やかな色彩と人々の活気
時間が止まったような古い町並み
ホイアンは15世紀にアジアとヨーロッパを結ぶ国際貿易港として栄えた街で、ユネスコ世界遺産に登録されている。
黄色い壁に、屋根に茂る緑とピンクの花が連なる町並みの合間に、中国様式の木造家屋、重厚な門を構える中国人会館、美しい曲線を描く日本橋、フランス植民地時代のバルコニーつき建築など、世界各国の建築様式が混在する。
心が躍るような鮮やかな色彩と人々の活気、時間が止まったような古い町並と雨上がりの清潔感、それらが川からの風によって、涼しく調和していた。
町のほとんどが土産物屋かレストランなのだが、店先の人々は、皆奥ゆかしく、優しさがあふれ、そしてカメラを向けると必ず笑顔をくださる。
訪れているこちらがこんなにも穏やかな気持ちになれる町は思い出せない。「ここを訪れてくれてありがとう」そんな声が聞こえてくるようだった。
ホイアンは毎年秋に大洪水に見舞われるという。それでも自分たちの生きる町を愛するその気持ちからなのだと、とても納得した。
夕暮れになるに連れ、提灯が灯り、空と川の境界線を彩る。
提灯を売る少女たち、光る遊具を空に飛ばす少年、民謡を唄いながら船をこぐ女性たちがシルエットになっていく。
もっともっとこの町で時間の流れにまかせていたい。後ろ髪引かれる想いでホイアンを後にした。
「毎月旧暦の14日に開催されるランタン祭りに必ず再度訪れよう」と、ダナンの海沿いのレストランで、ビールとハマグリ鍋をお供に熱く誓った最後の夜だった。
(写真・文/川野結李歌)

トゥーボン川河口に栄えたホイアン。港町らしく夕暮れ時はエキゾチックな雰囲気

川沿いのレストランはバルコニーつき。夕暮れの空の色の変化を楽しめる。

夕食を食べた中国的な雰囲が気漂うレストラン。

古い家を改造したレストランやショップが多い。

人懐っこい笑顔を見せる少女たち。

夕暮れに時、ホイアン名物の提灯にも灯がともる。
Profile:川野結李歌
横浜生まれ。大学卒業後(美術史専攻)、2013年よりフリーランスのカメラマンとして活動中。雑誌を中心に、ポートレート、映画、アート、建築など幅広く撮影。趣味は海外旅行、スケッチ、愛犬との昼寝。