SUMAU'S SCENE
TOKYO 2020
大きく変化する街・東京さんぽ
リオデジャネイロ・オリンピック・パラリンピックも閉会し、いよいよ東京五輪も4年後に迫り、今、東京が大改造されています。消えていく建物、新しく生まれ変わる施設。日々大きく変わりゆく東京の街。期待を胸に渋谷・豊洲エリアをさんぽしてきました。
東京大改造2020
大きく変貌する渋谷駅周辺
まずは、大規模工事中の渋谷駅前からスタート。
渋谷駅には、日本最大級の施設が誕生する予定です。
駅直結で、東側には地上47階・地下7階・高さ約230m、西側は地上13階・地下5階・高さ約76mの高層ビル。
その間の山手線・埼京線の線路を覆う形で、中央に地上10階・地下2階・高さ約61mの駅ビルが予定されています。
高層ビル、東棟の45.46階は、屋外展望施設となり、スカイツリーや新国立競技場、富士山まで眺望できる世界的な観光名所となりそうです。東棟は2019年完成予定。
渋谷PARCOも新ビル(地上20階・地下3階)への建て替えのため、今年8月から改装が始まりました。こちらも2019年完成予定です。
1964年の東京五輪の面影を探して、原宿方面へ向かいました。
当時の会場となった、国立代々木競技場第一・第二体育館を見学。丹下健三氏設計の吊り橋構造を用いた美しい姿は、50年以上たった今もなお斬新で、原宿のシンボルです。
代々木公園の園内には、東京五輪で選手村として使用された建物が保存されています。オランダ選手の宿舎だったそうで、可愛らしい平屋の建物です。
1906年に開業した原宿駅。1924年に表参道口に立てられた洋風の駅舎は、都内JR路線では最古の木造駅舎。
2020年までに新駅舎を建設することが発表されており、趣のある現行の駅舎がどうなってしまうのか、気になります。
新国立競技場予定地は、更地となり、着々と工事が進んでいました。隈健吾氏設計のスタジアムの登場に期待が膨らみます。
築地・豊洲・有明
湾岸エリアは東京五輪に向けて大開発中
築地市場の移転問題で渦中にある豊洲も、東京五輪の会場予定地。
交通インフラも整備され、東京メトロが有楽町線を豊洲駅と半蔵門線「住吉」駅まで延伸する予定であり、地上にはBRT(バス・ラピッド・トランジット)が導入されます。
自動車道路も環状2号線、首都高速10号晴海線が開通予定です。
有明通りの上には首都高速10号晴海線が建設中で、夕暮れの空に浮く柱は、未来へ向かう矢印のように見えました。
今でしか見ることのできない貴重な景色です。
2020年までに大きく変化していく街、東京。目に焼き付けておきたい景色がここにあります。
(写真・文/川野結李歌)
Profile:川野結李歌
横浜生まれ。大学卒業後(美術史専攻)、2013年よりフリーランスのカメラマンとして活動中。雑誌を中心に、ポートレート、映画、アート、建築など幅広く撮影。趣味は海外旅行、スケッチ、愛犬との昼寝。