SUMAU'S SCENE

2014.09.16
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福岡道雄氏の「飛ばねばよかった」(1966)の作品らが置かれた展示会場。

 

下半身がハムとなった豚のはく製「豚;pig’ Lib;」(1994)は吉村益信の作品。

下半身がハムとなった豚のはく製「豚;pig’ Lib;」(1994)は吉村益信氏の作品。

ドラ・ガルシアの「華氏451度(1957年版)。レイ・ブラッドベリの代表作「「華氏451度」(1953)を鏡文字で複製したペーパーバックをインスタレーションした。

ドラ・ガルシア氏の「華氏451度(1957年版)。レイ・ブラッドベリの代表作「華氏451度」(1953)を鏡文字で複製したペーパーバックをインスタレーション。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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新港ピアの会場に入ると、やなぎみわ氏の作品「演劇公演〈日輪の翼〉のための移動舞台車」(2014)が待ち受ける。

 

 

シャトルバスに乗って、新港ピアの会場へ移動。みなとみらいの景色が目の前に広がる。

シャトルバスに乗って、新港ピアの会場へ移動。みなとみらいの景色が目の前に広がる。

 

海沿いの新港ピアはアートが詰まった異空間

秋の風と青空が包み込む静かなひととき

 

バスに乗って、新港ピアへ移動。遠足みたいでとても楽しい。

 

倉庫のような建物にイザ突入。

 

白くて、広く整然とした四角い展示場の奥には、煙を吐く車、大竹伸朗の作品。

 

中は写真がビッシリ貼られて秘密基地のようになっていて、小さいころのワクワクした気分を想い出しました。

 

現代アートは、テーマ性が強く、意味があってこそなりたつものが多かったり、「巧い」とか「創造的」とは違うものを追求している作品が多い。

 

理解するためには、基礎知識が必要で、そんな理由から敬遠していたのだけれど、ひとつわかったことがありました。

 

広々とした空間に点在する作品の中を、自分の足で歩いてまわって、ひとつひとつ「これはなんだろう?」と考えながら時間をかけてまわることこそ、「アートを鑑賞する」真髄であるということ。

 

よくある、ズラッと並べられて、流れに沿って受動的に鑑賞していく展覧会とは、まったく違う見方。

 

こんなに広い会場でアートを鑑賞できて、じっくり時間をかけること自体がとても贅沢な気持ちになります。

 

港を見ながらおいしいケーキを食べて、オシャレでかわいいおみやげを物色し、「なんだかアート人っぽいわ、私!」なんて気持ちになれちゃうのが、このヨコハマトリエンナーレの醍醐味ではないでしょうか。

 

(写真・文/川野結李歌)

 

 

Profile:川野結李歌

横浜生まれ。大学卒業後(美術史専攻)、2013年よりフリーランスのカメラマンとして活動中。雑誌を中心に、ポートレート、映画、アート、建築など幅広く撮影。趣味は海外旅行、スケッチ、愛犬との昼寝。

 

 

大竹伸朗の「網膜屋/記憶濾過小屋」(2014)。中は写真がビッシリ貼られて秘密基地のよう。

大竹伸朗氏の「網膜屋/記憶濾過小屋」(2014)。中は写真がビッシリ貼られて秘密基地のよう。

 

笠原恵実子の「OFFERING」(2010)。10年間、84カ国を旅して撮影した、キリスト教会の献金箱の写真をビッシリ貼ったインスタレーション。

笠原恵実子氏の「OFFERING」(2010)。10年間、84カ国を旅して撮影した、キリスト教会の献金箱の写真を並べたインスタレーション。

ベトナム人アーティスト、ヤン・ヴォーの「我ら人民は」(2011-2013)。自由の女神像を設計図通りに原寸大に型を取り、250ものパーツに分けて見せるシリーズ作品。

ベトナム人アーティスト、ヤン・ヴォー氏の「我ら人民は」(2011-2013)。自由の女神像を設計図通りに原寸大に型を取り、250ものパーツに分けて見せるシリーズ作品。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

会場内のカフェで港を見ながらおいしいケーキを食べる。

会場内のカフェで港をは見ながら美味しいケーキをいただける素敵空間。

ミュージアムショップではオシャレでかわいいおみやげを物色。

ミュージアムショップではオシャレでかわいいおみやげが並んでいます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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ヨコハマトリエンナーレ2014

2001年に「新たな文化創造」として始まった横浜トリエンナーレは今年で5回目。現代アートの最先端を提示し、アートを通して横浜のまちづくりや、日本の芸術文化の発展を目指す。今年は美術家・森村泰昌氏をアーティストディレクターに迎え、「華氏451の芸術:世界の中心に忘却の海がある」をテーマに、今までにない世界観を創り出している。

 

主会場:横浜美術館、新港ピア(新港ふ頭展示施設)

会期:2014年8月1日(金)~2014年11月3日(月・祝)

時間:10:00~18:00(入場は閉場の30分前まで)

休場日:第1・第3木曜日

入場料:(ヨコハマトリエンナーレ2014単体券)一般1800円、大学専門学校生1200円、高校生800円。(ヨコハマトリエンナーレ2014+創造界隈拠点連携プログラム)一般2400円、大学専門学校生1800円、高校生1400円 *各種割引についてはウェブサイトを参照

問い合わせ:03-5777-8600(ハローダイヤル)

http://www.yokohamatriennale.jp/

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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