SUMAUレストランクルーズ
物語から抜け出たような
心まで温まる北欧家庭料理
【六本木】
大事な人たちと大切な時間を楽しむために訪れたいダイニング&バーまで。
お料理はもちろん、空間、雰囲気、おもてなしまでSUMAU読者の感度にフィットする
“とっておき”レストランへとナビゲートします。
text by Jun OKAMOTO
Photographs Takemi KATO
おばあちゃんの時代から愛されてきた
北欧の家庭の味が現在に蘇る
Vol.9 リラ・ダーラナ@六本木
寒く長い冬、北欧の人々はインテリアに情熱を傾け、装飾で壁を飾ることを楽しむといいます。
小さなカントリーハウスを思わせる「リラ・ダーラナ」は、キュートに飾られた壁やあちこちにちりばめられた雑貨がそんな北欧スタイルを思わせるレストラン。
店名の「ダーラナ」とはスウェーデン中部にある地方の名前。美しい森と湖があり、伝統行事が今も息づく歴史ある地域で、スウェーデン人の心の故郷として慕われています。
「北欧の伝統的な料理と共に文化についても知って欲しい」。そんな願いを込めてレストラン「リラ・ダーラナ」は名づけられました。
こちらで味わえるのはスウェーデンでは“ヒュスマンスコスト”と呼ばれる北欧家庭料理。
忙しい現在の北欧の家庭ではあまり見かけなくなった、昔ながらの手の込んだ家庭料理を指す言葉です。時代とともに変わるのが料理といえますが、最近は北欧でも“ヒュスマンスコスト”を見直そうという風潮があり注目が集まっているとか。
“ヒュスマンスコスト”の代表メニューのひとつが「ミートボール」や「スモークサーモン」。
北欧料理では冬にはジビエが登場するほど肉料理が充実していることに加えて、海に囲まれているので魚料理も豊富にあるのが特徴です。
また日本人にも親しみやすい素朴な味わいも魅力的。
北欧ではお酒を飲みながら食事をすることが多いそうで、何人かで集まってワイワイと団らんするにはぴったり。
スウェーデンはブッフェ発祥の地でもあり、クリスマスにはたくさんの料理を並べてブッフェ形式で食事をするのが習わし。リラ・ダーラナのクリスマスディナーも、スウェーデンのクリスマスをイメージさせるたくさんの料理が揃ったコースメニューが用意されています。
寒いときには寒い国の料理で冬を楽しむ。そんな気分でディナーへ出かけてみてはいかが?