SUMAUレストランクルーズ

2017.06.28

雰囲気のいい浅草寺裏に
人気ビストロがやって来た
【浅草】

老舗の料理店が多い浅草は古くから美食の町でした。最近は新しいレストランも増えて、ますますグルメな町として注目を集めています。そんな浅草に今年の春、人気ビストロ出身のシェフがお店をオープンしました。

 

Vol.63  Pétanque@浅草

 

地元の老舗食材店に支えられて

楽しいメニューもいっぱい

 

2017年4月、昔ながらの飲食店が店を構える浅草・浅草寺裏の落ち着いたエリアに、カウンターだけの小さなビストロがオープンしました。

 

名前はペタンク。店主は銀座「グレープガンボ」、浅草橋「FUJIMARU」でシェフを務めた山田武志さんです。東京の西側出身という山田シェフ。この場所を選んだのがちょっと意外に思って聞いてみると、その訳を話してくれました。

 

「FUJIMARU」時代、東京の東側に縁ができたこともあり、浅草界隈を訪れることが多くなったとか。実際に訪れてみると、このあたりの落ち着いた中にも少し艶っぽい雰囲気が気に入ったのだそうです。

 

浅草と言えばやはり「人情の町」。山田シェフも地元での繋がりを大事にしていて、素材の仕入れも実はご近所が大活躍しているそう。美食の町として知られる浅草には、その道の殿堂と呼びたくなるような老舗の食材屋さんが実に多いのです。

 

例えば、鶏肉なら明治創業の「竹松鶏肉店」、人気精肉店「松喜」、有名イタリアンでも使われている「浅草開化楼」のパスタフレスカ(生パスタ)、浅草セキネベーカリーの食パンなど。専門店ならではの質の高い食材を、近所で仕入れることができるとは、なんと恵まれた立地。

 

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ペタンクの楽しいメニューのひとつである「チューリップカラアゲ」も、鶏の様々な部位を繊細に提供してくれる「竹松鶏肉店」というお店との出会いがあったからこそでした。

ステーキは「松喜」で上質な国産牛が手に入るからこそのリーズナブルな価格です。

 

ペタンクのメニューは他にも、「ハンバーグ」や、チャーハンのようでチャーハンに非ずという「チャハーン!」など、ビストロの枠にとらわれない、ユーモアを感じさせるラインナップが魅力のひとつとなっています。

 

わずか8席のうなぎの寝床のような細長い店内ですが、木製のカウンターやイスは温かみがあってリラックスできる雰囲気。一人でふらりと立ち寄って、前菜の盛り合わせとワインで軽く飲むのもいいし、ガツンとボリュームのあるメインディッシュを友人とシェアして、しっかりディナーを食べるもよし。使い方もフレキシブルです。

 

さらに土曜日と日曜日は午後3時から開店。浅草散策を楽しんだ休日は、早い時間からワインとつまみでゆったりまどろむのもおすすめです。

 

前菜盛り合わせ 1,800円(2人前) カルパッチョ、ウフマヨ、鶏レバームースなど、 その日の前菜を少しずつ。一人で来ても色々楽しめるようにと考えられたメニュー。1人前は1,200円。

前菜盛り合わせ 1,800円(2人前)
カルパッチョ、ウフマヨ、鶏レバームースなど、その日の前菜を少しずつ。一人で来ても色々楽しめるようにと考えられたメニュー。1人前は1,200円。

 

 

牛サーロインステーキ 3,500円(200g)
ロゼ色に火入れした国産牛のステーキ。じゃがいものフリットを添えたビストロ定番のスティックフリットをモダンに。100gは1,800円。

 

 

スケルトンの天井に温かみのある木製のカウンターやイスのバランスもカッコいい。

スケルトンの天井に温かみのある木製のカウンターやイスのバランスもカッコいい。

 

壁に飾られた山田シェフの“好きなもの”を眺めながら 楽しい時間を過ごしたい。

壁に飾られた山田シェフの“好きなもの”を眺めながら楽しい時間を過ごしたい。

 

フランス、スペイン、オーストラリア、日本など 各国のナチュラルなテイストのワインが揃う。 グラスワインは800円ぐらいから。

フランス、スペイン、オーストラリア、日本など各国のナチュラルなテイストのワインが揃う。グラスワインは800円ぐらいから。

 

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Pétanque

ペタンク

 

住所: 東京都台東区浅草3-23-3 上野ビル101

電話:03-6886-9488

営業時間:17:00~24:00 土曜・日曜15:00~22:00

定休日:不定休

席数:8席

メニュー:ウフマヨ(1個)300円、鶏レバーのムース500円、チューリップカラアゲ800円、ハンバーグ(150g~)1,500円ほか

 

     (取材&文・岡本ジュン 撮影・松永直子)

 

PROFILE  岡本ジュン

“おいしい料理とお酒には逆らわない”がモットーの食いしん坊ライター&編集者。出版社勤務を経てフリーに。「食べること」をテーマに、レストラン、レシピ、旅行などのジャンルで15年以上に渡って執筆。長年の修業(?)が役に立ち、胃袋と肝臓には自信あり。http://www.7q7.jp/

 

※掲載価格は税別価格です(2017年6月現在)

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