SUMAUレストランクルーズ
人気店クリスチアノが繰り出す
サプライズな魚料理のお店
【代々木八幡】
ポルトガルの魚料理は初めてでも
どこまでも優しく、日本人によりそってくれる
Vol.31 マル・デ・クリスチアノ@代々木八幡
代々木八幡の人気店クリスチアノの佐藤幸二さんが、
新しいお店を出したと聞いては、行かないわけにはいきません。
クリスチアノといえば、アーティストが描いた壁面の絵をバックに、
いつも楽しげに食事をする人たちでにぎわっているポルトガル料理のワインバー。
カジュアルな雰囲気ですが、メニューはなかなかマニアックで、
「鶏のハツとモツのピピシュ」とか、「鶏と豚と牛のピカパウソテー」とか、「ミガス」とか、料理名だけではちょっとチンプンカンプン(笑)。まだ日本ではあまり知られていない、ポルトガルの素朴だけど素敵な料理を紹介しています。
2014年9月にオープンしたマル・デ・クリスチアノは、ポルトガルの魚料理の専門店。
海に面したポルトガルは、魚や米をよく食べる国で、魚の塩焼きとか、
魚介のフリットとか、日本人が思わず懐かしいと思ってしまう味がいっぱいあります。
その一方で、ポルトガルの魚料理は、肉類と一緒に調理するという、
日本とは全く違う発想が見られるそう。
実はこの店のオープンにあたって、佐藤さんには大きなきっかけがありました。
日本には多くの魚の種類がありますが、知名度がないために売るのが難しかったり、
食べにくいために捨てられてしまったりする魚も少なくない。
そうした問題を知って、自分にできることはないか、と考えるようになったそう。
そこでたどり着いたのが、魚料理の専門店。
美味しく食べることで魚を身近に感じてもらおうということでした。
匂いが強くて和食では難しい魚も、豚の脂を一緒に調理したり、香辛料を使ったり、
ポルトガル風の調理法にすることで美味しい料理として生まれ変わっていました。
ポルトガル語のレシピをひもときつつ、佐藤さんは毎日魚と格闘しています。
ドアを開けた瞬間に“わぁ、楽しそう”という活気があって、メニューを見ているとワクワクしてくる。みんなから愛される店には、そういう力が備わっています。
クリスチアノもそういった店のひとつですが、ここマル・デ・クリスチアノも
その遺伝子をしっかり受け継いでいました。
肌寒い夜には煮込み料理やスープなど、ポルトガルの温かい料理でほっと和むのもいいもの。きどらない料理だからおしゃべりも弾みます。
お供にはキリッと冷えた微発砲のポルトガルのワイン、ヴィーニョヴェルデを。