SUMAUレストランクルーズ
絵画のように麗しく、
研ぎ澄まされた韓国薬膳料理
【銀座】
大事な人たちと大切な時間を楽しむために訪れたいダイニング&バーまで。
お料理はもちろん、空間、雰囲気、おもてなしまでSUMAU読者の感度にフィットする
“とっておき”レストランへとナビゲートします。
text by Jun OKAMOTO
Photographs Takemi KATO
食材の組み合わせで健やかな体を作る
韓国薬膳料理をワインと共に味わう
韓国の宮廷料理において昇華され、連綿と受け継がれてきた「五味五色」の考え方や薬膳の教え。そうした伝統をベースに、
「自然と調和した韓国料理を、五感で味わって欲しい」というのがここユンケ。
料理はもちろんのこと、器やしつらいを始め、手に触れるもの、目に映るもの、五感で感じるすべてのものに気を配っています。
テーブルの上に置かれる器やカトラリーは、白磁、青磁、鉄の三種類のみで、韓国の伝統文化をイメージさせます。また館内は4つの個室からなり、個室の扉に石を使うなど、自然の風合いを取り入れた調度は、心が浄化されるような静謐なたたずまい。それぞれの個室には、韓国の有名アーティストの大きな絵が掲げられ、部屋ごとに違う趣が楽しめます。
「韓国料理というと、日本では焼き肉やこってりした味わいと思われていることが多いのですが、本来の韓国料理というのは、醤油と塩と出汁で味付ける上品な料理なんです。それをぜひ知っていただいきたいんです」。そう話すのはご主人の尹 美月(ユン ミヅキ)さん。
レシピは伝統的ながらも、プレゼンテーションはあくまでもモダンに徹するというのも、この店のこだわりのひとつ。ディナーでおすすめの薬膳コースは、朝鮮人参など、韓国の漢方食材も取り入れられてはいても、みごとに素材と調和させているので、味わいは驚くほど上品で澄んでいます。そして、懐石料理のように、銘々にサービスされるのも特徴的。
エレガントな料理と一緒に味わうのは、おすすめのワインたち。発酵食品を多く取り入れる韓国の料理には、発酵食品と相性のいいワインがよく合うというわけです。
見て、触って、食べて、自然のエネルギーを五感から取り入れられる韓国薬膳レストランで、空気が乾きがちのこの季節に、体の内側から潤いをチャージしてみては。