注目のデザイン

2013.06.24

藤森泰司さんがデザインした
「紙のイス」が表現する小さな世界

ナチュラルであたたかみのあるイスのデザインで知られる、藤森泰司さんが手がけたユニークな「紙のイス」がお目見えした。大きさは実際のイスの5分の1サイズで、紙にはメッセージやイラストも描くことができる。既存の枠にとどまらない自由な発想で生まれたプロダクトは、部屋のインテリアとして楽しむことができる。

 

1枚の紙を折って差し込むだけで立体になるイス

インテリア空間に小さな世界を表現できる

 

家具デザイナーの藤森泰司さんがデザインするイスは、「RINN(リン)」に代表されるように、ナチュラルであたたかみのあるしなやかな曲線が特徴だ。見る者、座る者を魅了して、国内外でも注目されている。

 

そうしたイスのデザインを多く手がける藤森さんが、紙で作るイスのデザインを手がけて話題になっている。

 

あらかじめカットされた1枚の紙を、自分で折って差し込むだけで立体になるイスで、この4月に伊勢丹新宿本店で発表。現在は、ミュージアムショップやインテリアショップを中心に販売されている。

 

大きさは実際のイスの5分の1に縮小されている。イス本来の目的である身体を受けとめるというより、自分で組み立てて日常の小物として受けとめる器として、遊び心にあふれた作品になっている。紙には自由にメッセージやイラストを描けるため、インテリア空間に自分なりの小さな世界を表現することができる。

 

デザインした藤森さんは、「紙のイス」について、

「一枚の紙を折って差し込むだけで、精緻な立体になる5分の1スケールのイスです、自分の手を動かして、少しの時間、集中してモノをつくる楽しさ、できた時の喜び、そしてそれを身近において活用するうれしさを、多くの方と共有できることを目指したプロダクトです」と語る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

紙が本来持っている心地良さを感じとれる「紙のイス」。自分なりの小さなインテリア空間を楽しめる。

 

 

「紙のイス」の作り方。

1.切りこみ線にそって、すべてに折り目をつける。

2.座面の先端から、ツメ(出っ張りの部分)を対応させる穴に差し込んでいく。

3.座面から背もたれにかけて、紙をよくしならせて曲面のクセをつける。

4.背もたれから後脚に向かって、徐々に差し込んで完成。

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