注目のデザイン
現代の住環境にマッチした
デザイン仏具『Sotto(ソット)』
これまでの「仏具」のデザインを一新
まったく新しい仏具シリーズ『Sotto(ソット)』
生活様式の変化に伴い、日本人の住まいは洋式がスタンダードになりつつある。広々としたLDKにはダイニングテーブルにソファ、観葉植物などが配され、インテリアスタイルはここ30~40年で様変わりした。
ところが、ほとんど唯一、家の中にあって変化を遂げていないものがある。“仏具”だ。仏具には重厚な存在感があり、洋式の住環境になじみにくい側面がある。この仏具ほど、マンションでの置き場に困っている方も多いのではないだろうか。
ならばと、富山高岡の老舗メーカーが「仏具」のデザインを一新。この6月から、和室にも洋室にも合う、まったく新しいデザイン仏具シリーズ『Sotto(ソット)』を発売し、意外に注目を集めている。
家族の集まるリビングに置いたり、静かな寝室に置いたり。『Sotto』の佇まいは、従来の仏壇に比べるとごく控えめで、遺族の暮らしにそっと溶け込んでいくようだ。
新しい考え方の仏具の登場で
現代の住環境に合わせた故人とのつき合い方が始まる
そして、この新しい仏具シリーズは、3種類のラインナップが揃っている。
まず、遺影を飾るのは「Pictuary(ピクチュアリ)」と名付けられた、メモリアルボックス兼フォトフレーム。
円形の台座は収納箱になっていて、分骨したり思い出の品を入れたりすることができる。カラーは金色、銀色、黒マット、ピンクゴールドからセレクト。器の部分は真鍮素材でできている。
仏具の三具足(火立・香炉・花立て)をシンプルにひとつにまとめたのが「Chering(チェリング)」。
一見すると一輪挿しのようだが、陶器と金属製の器に分かれていて、金属製の器を使って線香とろうそくに火を灯す仕組みになっている。カラーは金色、銀色、黒の全3色。
オブジェのような「Cherin(チェリン)」は、手を合わせた時に鳴らすおりん。
中央に立っているのがりん棒であり、これも少ないスペースで収納するための工夫のひとつ。切れ込みの近くをたたくと音が鳴り、りん棒を納めたあとも美しい響きは続く。そのため、鳴らしたあとに手を合わせるという所作を、滞りなく行えるようになっている。こちらのカラーも金色、銀色、黒の3色展開。
デザイナーの岡田心氏は「一年の中で、仏壇に向かい手を合わせる、そんな時間が何回あるだろうか?」と疑問を持ったと話している。
「故人を想う場所が身近でなくなりつつある現代だからこそ、『Sotto』を置くことで故人に対して以前より少しだけ向き合う機会が増え、少しだけ距離が近くなったら嬉しい」との思いを込めたという。
生活の中に仏具があれば、供養は日々の営みとなっていく。節目、節目に遺影を替えたり、手を合わせながら語りかけることも気軽にできそうだ。現代の住環境に合わせた新しい故人とのつき合い方は、これからのスタンダードになっていくかもしれない。
■問い合わせ先
Sotto
電話:0766-63-5000