注目のデザイン
2013年グッドデザイン賞を受賞
「Sabae mimikaki」
(鯖江ミミカキ)という耳寄りな話
眼鏡のフォルムと製造技術から生まれた
前代未聞の“デザイン耳かき”
「耳かき」と言えばもっともポピュラーなのは竹製で、金属のものなどもあるけれど、デザインで評価されるような製品はあまり見かけたことがない。
デザイン耳かきが生まれたのは、眼鏡の町として知られる福井県鯖江市。
国内における眼鏡の製造分野で90%を越えるシェアを誇る町で、ご存知のとおり、鯖江の眼鏡フレームは日本のみならず国外でも高い評価を受けている。
今回、グッドデザイン賞を受賞した「sabae mimikaki」(鯖江ミミカキ)は、眼鏡の加工技術と素材から生まれたプロダクトである。
デザインを基軸に企業のCIや産地との協業などの活動を続ける「セメントプロデュースデザイン」がディレクションを行い、鯖江の眼鏡素材加工メーカーとの共同で開発を行った。
カラフルでポップなボディは、眼鏡のテンプル(つる)の技術とデザインを応用しているという。素材は、綿花からできた眼鏡用の「セルロースアセテート」で、石油由来のプラスチックにくらべて発色が美しくて艶もあり、肌触りがいい。
イタリアのマツケリー社で制作されたセルロースアセテート生地は、わくわくするような透明感のある色合い。眼鏡を思わせるふたつの円がアクセントになった、遊び心あるデザインもかわいらしい。
独自の製法で1本1本削り出し、ていねいに磨き上げているので、同じ種類の模様でも雰囲気や表情は1本ずつちがって見える。「1点もの」を所有する喜びも味わえる耳かきなのだ。
眼鏡の加工技術と素材から生まれた「sabae mimikaki」(鯖江ミミカキ)。2013年グッドデザイン賞を受賞。
先端のヘッド部分には、丈夫なβチタンというチタン合金を使用。
デザイン耳かきが生まれたのは、眼鏡の町として知られる福井県鯖江市。鯖江の眼鏡フレームは国内外で高い評価を受けている。
ボディは、眼鏡のテンプル(つる)の技術とデザインを応用。素材は綿花からできた眼鏡用のセルロースアセテートで、発色が美しくて肌触りがいい。