注目のデザイン

2014.02.17

ヨーロッパのレストランでのチューブ・シャンデリア。どんな空間でも見事なまでに融和する。

Chiswick Highroad Brasserie, part of Soho House Group. interior by Studio Ilse.

Photo: Simon Kaempfer

 

 

「照明に求められるのは、与えられた空間のなかで

完成された立体像であること」

 

チューブ・シャンデリアの無駄のない美は、いかにして生まれたのか。

 

デザイナーのマイケル・アナスタシアデスは、折りに触れ、自然が生み出す芸術的な光に魅了されてきた。谷崎潤一郎の随筆『陰翳礼賛』からも大きな影響を受けたという。

 

魅惑的で、幻想的で、予測がつかない自然の光の美しさは、アナスタシアデスに「照明とはなにか」を問いかけ続けた。

 

「わたしが強く意識しているのは、光は特定の瞬間を捕らえるものであり、その瞬間はその場所にしか存在しないということだ。そして、照明は、光を放っているときと光を放たずにただ存在するとき、ふたつの異なる状況下で完璧に機能しなければならない」。

 

アナスタシアデスはまた、ジェームズ・タレル、ダン・フレイヴィン、オラファー・エリアソン、ジノ・サルファッティ、エットレ・ソットサスなど名だたるデザイナーたちの作品にもインスパイアされてきた。

 

「照明は、室内を照らす機能を果たすだけでなく、パーフェクトなフォルムでなければならない」と考えるようになったのは、巨匠たちの洗練された無駄のないデザインに触れたことも大きく関係しているのだろう。

 

2007年、さらなる可能性を追求するため、自らのオフィスを起ちあげたアナスタシアデス。現在は、自社ブランドからはもちろん、フロスとも提携して新作をリリースしている。

 

リビング・モティーフに足を運び、アナスタシアデスが繰り広げる詩的な照明の世界の一端をチューブ・シャンデリアから感じ取ってほしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

チューブ・シャンデリア(Tube Chandelier)

価格:78万7500円(税込)

サイズ:D32.6×H100cm

展示タイプ:ブラス/リビング・モティーフB1Fにて展示中(*展示期間未定)

 

 

 

リビング・モティーフ

住所:東京都港区六本木5-17-1 AXISビルB1F, 1F, 2F

電話:03-3587-2784

営業時間:11:00~19:00

無休

http://www.livingmotif.com/

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