Season's Home Deli
夏の元気チャージにもぴったり!
シチリアン・リゾート気分を食で味わう
食卓に並ぶ手作り料理は、みんなの笑顔のミナモト。
そんなハッピーを呼ぶ口福レシピを提案してくれるのは、
地中海料理をメインとして、世界各国の料理に精通する久須美光子さん。
季節のイベントやシーンにぴったりの、スタイリッシュ&オリジナリティ溢れるレシピで、
カラダと心においしいエナジーチャージを!
Text by Mitsuko KUSUMI
Photograph by Naoko MATSUNAGA
7月のmain RECIPE : いわしのカルピオーネ
今月は本格的な夏に向け、食欲が落ちても食べやすい「カルピオーネ」というイタリア版南蛮漬けをメインに、簡単で元気の出るシチリア料理をご紹介したいと思います。
今回のレシピはどれもシチリア島南部のリゾート、タオルミーナで食べたものばかり。
個人的に大好きなイタリアですが、特にタオルミーナはオススメしたい場所のひとつです。
地中海を見下ろす山腹にある、景観の素晴らしいとても小さな町ですが、
歴史的建造物や芸術的魅力に溢れ、治安が良く、素敵なホテルも多い、まさに大人のリゾートなのです。
タオルミーナの魅力はもちろん食材にも! 私にとってはここが一番大事ですが(笑)
いわしをはじめとする新鮮な魚介類、トマト、アンチョビ、レモン、松の実、ピスタチオが有名です。
特にピスタチオは産地だけあって、濃厚なジェラートはもちろんのこと、
お魚料理にあわせるソース、カンノーリという焼き菓子に絞ってあるクリームなどに
たっぷりと使われていたのが印象的でした。
日本ではピスタチオは廉価ではないため、今回はちょこっと使いでご紹介しますね(笑)
この3品にぴったりなのが、きりりとした辛口の白ワイン。キンキンに冷やして、是非ともご家族やお友達とシチリア気分をお楽しみになってください♪
いわしのカルピオーネ
材料(4人分)
いわし…………………………………5尾(1尾約100gくらいのものを3枚におろす)玉ねぎ…………………………………1個(約230g。繊維に沿って薄切り)
トマト…………………………………1個(約150g。皮付き・種つきのまま、ざく切り)
にんにく………………………………大1片(約8g。包丁でつぶす)
白ワイン(辛口)……………………1カップ
白ワインビネガー……………………75㏄
干しブドウ……………………………大さじ3
サフラン………………………………2つまみ
赤唐辛子………………………………1本(半分にちぎり、種を除く)
グラニュー糖…………………………大さじ11/2
松の実…………………………………大さじ1
カレー粉………………………………小さじ1/4
オリーブオイル(揚げ・炒め用)…適宜
薄力粉(いわし用)…………………約1/2カップ
塩・こしょう…………………………適宜
イタリアンパセリ(飾り用)………適宜
作り方
1.小さなボウルに白ワインビネガー、干しブドウ、サフランを入れて20分以上ふやかしておく。2.いわしは両面に軽く塩・こしょうした後、腹側を上にしてまな板に置き、腹~尻尾に向かってくるっと巻いて楊枝で止め、全体に薄力粉をまぶす。
3.鍋にオリーブオイルを熱し、余分な薄力粉をはたいた2を揚げる。
4.深めのお鍋ににんにくと赤唐辛子、オリーブオイルを入れてから火をつけ、にんにくの香りがでてきたら玉ねぎを入れて中弱火で炒める。
5.玉ねぎがしんなりしてきたら、1、松の実、グラニュー糖、トマト、カレー粉を入れて一度沸騰させる。
6.5に揚げたいわしを入れてフタをし、30分中弱火で煮込む。
7.塩で調味し、プラスチックなどの保存容器に入れて冷蔵庫で冷やす。
8.盛りつけるときに、イタリアンパセリの粗みじん切りをふる。
POINT
※いわしは、ぶつぎりでもOK。頭と腹わたを除いて骨ごと3つぐらいに切って、同じように調理します。
圧力鍋を使うか、普通のお鍋で2、3時間弱火で煮込むと、骨までおいしくいただけます。