Season's Home Deli

2014.11.05

うちバル気分で楽しむ
あつあつオーブン料理と濃厚アミューズ

秋もだんだんと深まり、温かいオーブン料理が嬉しい季節がやってきました。

今月はイギリス料理のシェファーズパイをメインにした献立をご紹介したいと思います。

どのお料理もワインにぴったり。ちょっとしたおもてなしにも向くメニューなので、

是非親しい方たちとゆっくりとグラスを傾けながらお楽しみいただきたいと思います。

 

11月のMain RECIPE : Shephard’s Pie

 

私がこのシェファーズパイを知ったのは、シドニーでお部屋を間借りしていた

おうちでの夕食で、でした。

そちらの奥さまがイギリス人で、彼女の得意料理のひとつがこのパイだったのです。

 

パイと言われて出されたお料理は、パイ生地に包まれていなかったのが

衝撃的でした(笑)が、素朴ながらとても美味しかったのを記憶しています。

 

このパイはWorcestershire sauce(イギリスのウスターソース)で味付けしたひき肉の

上にマッシュポテトを重ね、オーブンで焼いたシンプルなもの。

本来はラムのひき肉で作りますが、万人向けに牛肉で、

そしてウスターソースは日本のもので代用しました。

 

シェファーズパイ

 

材料(4〜6人分)直径21㎝深さ6㎝の耐熱皿を使用

じゃがいも(メークイン・大)………4個(約700g。皮をむき電子レンジで蒸してマッシュする)

牛ひき肉…………………………………400g

玉ねぎ(小)……………………………1個(約140g。みじん切り)

にんじん(小)…………………………1/2本(1㎝弱のサイコロに切る)

ブイヨン…………………………………150㏄(水+顆粒コンソメでOK)

ベイリーフ………………………………1枚

薄力粉……………………………………大さじ2

トマトペースト…………………………大さじ2

ウスターソース…………………………大さじ1

塩、こしょう、オリーブオイル………適宜

 

<マッシュポテト>

牛乳………………………………………150㏄~

バター……………………………………30g

塩・こしょう……………………………適宜

 

作り方

1.オーブンは200℃にセットしておく。

2. マッシュしたじゃがいもにバターを加えて混ぜ合わせ、さらに牛乳を徐々に入れて

好みの固さにした後、塩、こしょうで調味する(じゃがいもによって水分が違うので牛乳で調整)。

3.大きめのフライパンにオリーブオイルを熱し、玉ねぎが透き通るくらいまで、中弱火で炒める。

4.3にひき肉とにんじんを入れ、ひき肉の色が変わるまで炒める。

5.4に薄力粉をまぶし、ダマにならないよう、よくなじませながら炒める。

6.5にトマトペースト、ウスターソースを入れて混ぜた後、ベイリーフ、ブイヨンを注ぎ、フタをせずに煮る。

7.ほとんど水分がなくなるまで煮詰めたら、塩、こしょうで味を調える。

8.耐熱皿に7を入れ、2を重ねる。

9.オーブンに入れて約20分、ほどよい焦げ目がつくまで焼く。

 

プラスワンINFO

*8でマッシュポテトを重ねる時は、ゴムベラを使い、平らにするだけでもOK。

おもてなし用には、マッシュポテトをゆるめに作って絞り袋に入れ、

全体に絞ると見た目が可愛くなり、焦げ目も付きやすくなって美味しそうに見えます。

今回は平らにした後、縁のみ絞ってみました。

 

ワイン派には欠かせない

人気スターターを手づくりで

 

次はスターターにバッチリの豚肉のリエットです。

これは友人や生徒さんに大好評。

シャンパンとバケットのご用意はぜひ多めに♪

 

2

 

豚肉のリエット

 

材料(6-8人分)出来上がり量約2カップ

豚ばら肉ブロック…………………………………400g(2㎝幅に切る)

玉ねぎ(小)………………………………………1個(約120g。粗くざく切り)

にんにく……………………………………………2片(約12g。ヘタのみ切り丸ごと使用)

水……………………………………………………1カップ(200㏄)

白ワイン(辛口)…………………………………1/2カップ(100㏄)

黒こしょう(挽きたて)…………………………小さじ1/2

コリアンダー(パウダー)………………………小さじ1/2

タイム(フレーク)………………………………小さじ1/2

セージ(パウダー)………………………………小さじ1/2

ベイリーフ…………………………………………1枚

塩……………………………………………………適宜

オリーブオイル

 

作り方

1.深鍋にオリーブオイルを熱して豚肉を入れ、両面に焼き色を付ける。

2.1に玉ねぎとにんにくを加え、玉ねぎが透き通るまで中弱火で炒める。

3.2に白ワインを入れて一度沸騰させ、水、ハーブ類を入れて再び沸騰させてから弱火にし、

フタをして豚肉がやわらかく崩れるくらいになるまで1時間くらい煮る。途中焦げないように時々混ぜる

(豚肉の脂が多いほど短時間で柔らかくなる)。

4.3の豚肉が崩れるくらいまで柔らかくなったら、火を止め、ザルとボウルを使って具と煮汁(脂)に分ける。

5.4の具からベイリーフを捨て、肉のみ皿に取り出す。

6.5の豚肉以外の具をフードプロセッサーに入れて撹拌し、その後、肉を加えてさらによく撹拌する。

7.6に塩を多めに加え、調味する。

8.7を器に入れた後、5の脂を注いで荒熱を取り、冷蔵庫で保存する。

9.食べる時は冷えて固まった脂をスプーンで取り除き、室温に戻してからこしょう(分量外)をふり、

バケットにのせて食べる。

 

プラスワンINFO

*豚ばら肉は、脂身が多めのものを選ぶのがポイント。

*7で塩を加える時は、少々キツめにすること。

冷えて固まると塩気を感じにくくなるのに加え、バケットの塩気より弱いと間の抜けた味になります。

* 圧力鍋を使用すれば短時間でできます。

*8で脂を注いでフタがわりにするのは、リエットの変色を防ぐためです。

落としラップをしてもOK。落としラップとは、器にラップをするのではなく、リエットに

直接ラップをして空気に触れないようにすることです。

 

2a

写真は、リエットを脂でコーティングした状態。

このまま冷蔵庫で、約一週間の保存が可能。

 

キプロス産の塩漬けチーズを

爽やかケイパーソースで味わう

 

最後にご紹介するのは、地中海に浮かぶキプロス島のハルーミというチーズを使った温かいお料理。

ハルーミはフェタチーズに似た固めの食感でそのまま食べても美味しいですが、

加熱して食べることが多く、焼いても溶けにくいため、現地やギリシャでは衣をつけて

揚げたりもするようです。

 

このチーズは地中海料理を習ったギリシャ人シェフに教えてもらってシドニーで

初めて食べたもの。日本ではまだ馴染みの少ないチーズかもしれないですが、

最近では輸入食材店で入手できるようになりましたのでお試しになってみてくださいね。

 

3

 

ハルーミチーズ焼き ケイパーレモンマスタード風味

 

材料(4人分)

ハルーミチーズ…………………………………………180g(半分の厚さに切ってから2等分に切る)

ケイパーベリー…………………………………………5個

ケイパー…………………………………………………大さじ3

エクストラバージンオリーブオイル………………大さじ3

イタリアンパセリ(みじん切り)…………………大さじ2

ディジョンマスタード(粒なしスムースタイプ)…大さじ1

レモン汁…………………………………………………大さじ1

塩・こしょう………………………………………………少々

 

作り方

1.小さなボウルに、ハルーミチーズ以外の材料を入れてよく混ぜておく。

2.フライパンに少量のオリーブオイル(分量外)を熱し、チーズの両面に

軽い焦げ目がつくまで中弱火で焼く。

3.皿に2を並べ、上から1をかける。

 

プラスワンINFO

*ケイパーベリー(大粒のケイパー)は塩気が強いため、省いてもOKです。

*チーズの塩気が強い場合もあるので、1に入れる塩の量に気を付けましょう。

 

(文・ 久須美光子 写真・松永直子)

 

 

recipe&cooking

料理研究家/フードコーディネーター

久須美 光子

東京都港区生まれ。料理は1990年頃より和・洋・中・インドとジャンルを問わず習い始め、2003年に渡豪。シドニーで出会ったギリシャ人女性シェフから、モロッコやトルコを含む地中海料理全般を教わる。帰国後、フードコーディネーター資格を取得し、会員制地中海料理教室をスタート。フランス食品振興会主催コンテストなどでの受賞歴を持ち、数々のメディアで活躍する一方で、最近は男性向け家庭料理教室も開講している。

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