Season's Home Deli

2014.05.07

スパイスが隠し味の
ヘルシー・ベジタリアン

初夏の風が心地よく感じられる5月は、外ごはんが楽しくなる季節。そこで今回は、冷やしたビールや白ワインと一緒に楽しみたい大人のピクニックにぴったりのレシピを紹介します。皆でわいわい楽しむパーティ料理としてもおすすめです!

 

5月のRECIPE : エキゾチックなスパイスを使った中東料理

 

だんだんと過ごしやすい良いお天気の日が増えて、外へと気持ちが向く良い季節と

なってきましたね。

 

そんな気候になると私はスパイスを使ったお料理でビールやワインを

楽しみたくなってきます。

 

今月はレバノンやトルコなどで好まれている、スパイスでアクセントをつけた

ひよこ豆料理を中心に、お肉を一切使わないベジタリアンメニューにしてみました。

ビールや白ワインと相性抜群、ヘルシーなのにボリューム的にも満たされる、

エキゾチックなスパイス使いの中東料理をどうぞお試しください。

 

使い勝手抜群のひよこ豆で

作った絶品パティ

 

私は個人的にひよこ豆が大好きで、サラダやスープ、カレーに入れたりしてよく食べています。

スーパーでは水煮缶詰やパック詰めなどが売られていますが、

乾燥豆を一晩たっぷりの水につけてから煮たものに勝るものはありません♡

 

ちょっと手間はかかるものの、煮上がってアツアツのひよこ豆は

ポクポクした歯ごたえで豆本来の甘味があり、大変に美味しい~!! のです。

ちょっとだけ味見……と思っても、つまむ手を止めるのが難しいくらい(笑)

 

こうして自分で煮るのであれば、一度に大量に煮て冷凍しておくのがおすすめです。

一般に売られている量の乾燥豆1㎏は、茹で上がりだと倍量の約2㎏ほどになります。

 

使うときには室温においておけばすぐに解凍状態になりますから、

ストレスなく調理できますよ。

煮汁も捨てずに冷凍保存しておいてスープなどに使うといいですね。

 

さて、最初にご紹介するメインディッシュはそんなひよこ豆をつぶしてコロッケ状にし、

揚げ焼きしたパティです。

そのままでももちろん、写真のようにソフトトルティーヤにお好きな野菜とともに巻いて

食べるととっても美味しいです。

次にご紹介するひよこ豆のディップもたっぷりのせて巻くとまた格別です。

 

ピクニックやお弁当にもぴったりですよ!

 

ひよこ豆のパティ ソフトトルティーヤのラップ

 

材料(4人分・12~13個)

ひよこ豆(茹でたもの)………………………………………………280g

じゃがいも………………………………………………………………1~2個(約200g。串が通るくらいまで茹でる)

玉ねぎ(小)……………………………………………………………1個(約120g。みじん切り)

にんにく(大)…………………………………………………………1片(約10g。みじん切り)

白ゴマ……………………………………………………………………大さじ3

イタリアンパセリの葉…………………………………………………大さじ1(粗みじん切り)

ディルの葉………………………………………………………………大さじ1(粗みじん切り)

クミンパウダー…………………………………………………………小さじ2

レッドペッパーパウダー………………………………………………小さじ1

パプリカパウダー………………………………………………………小さじ1

塩…………………………………………………………………………小さじ1

黒こしょう………………………………………………………………適宜

 

強力粉……………………………………………………………………大さじ3~

オリーブオイル…………………………………………………………適宜

 

トマト、紫玉ねぎ、コリアンダー、ソフトトルティーヤ…………適宜

 

作り方

1.フライパンに、にんにくとオリーブオイルを入れてから火をつけて熱し、香りが出るまで炒める。

2.1に玉ねぎを入れて透き通ってくるまで炒める。

3.フードプロセッサーにひよこ豆を入れて撹拌し、茹でたじゃがいも、2を入れて撹拌する。

4.大きめのボウルに3、スパイス、塩・こしょう、ハーブを入れてゴムベラで良く混ぜる。

5.小さめのコロッケの形に成形し、焼く直前まで20分以上は冷蔵庫へ入れてしめておく。

6.5の表面に強力粉をはたき、オリーブオイルを熱したフライパンで両面に焼き色をつける。

7.トルティーヤに6とお好みの野菜をはさんでいただく。

 

プラスワンINFO

*5の手順では、必ず冷蔵庫に入れてしめてください。温かいままで焼くと柔らかすぎて形が崩れてしまいます。 

冷たくしまった状態で焼くと、表面がカリっと仕上がります。

*水煮の缶詰を使う場合には、豆が硬めでパサつくため、ゆでて柔らかくすると良いでしょう。 

*ソフトトルティーヤでオススメは「Bueno!」というフラワートルティーヤです。

 ホールウィートのブラウンと普通のホワイトのものがあり、どちらも生地がなめらかで美味しいです。

 麻布十番にある輸入食材スーパーで入手できます。

  

 

ユニークなスパイス使いで

エキゾチックな味わいに

 

次に、日本でもポピュラーになってきたディップ、ひよこ豆のフムスをご紹介します。

トルコやレバノンなど中東といわれる地域では、ゴマそのものや練りごま状のタヒニを多用します。

ひよこ豆にそのタヒニとにんにく、クミン、レモンで仕上げたシンプルな味わいのディップ。

タヒニは日本の白練りごまで代用OK、作り方も超簡単なので是非お試しくださいね。

 

2

  

ひよこ豆のディップ フムス

 

材料(約6人分・出来上がり量約3カップ分)

ひよこ豆(茹でたもの)……………………………280g

ひよこ豆の茹で汁(水でも可)  …………………150㏄

レモン汁………………………………………………大さじ2(大1/2個分)

白練りごま……………………………………………大さじ2

にんにく(小)………………………………………1片(約6g。すりおろす)

クミンパウダー………………………………………小さじ1/2

塩………………………………………………………適宜

 

ピタブレッド…………………………………………適宜

 

<飾り用>

パプリカパウダー、イタリアンパセリの葉、エクストラバージンオリーブオイル

 

作り方

1.レモン汁以外の材料をフードプロセッサーに入れ、よく撹拌する。

2.味を見ながらレモン汁を1に徐々に足して混ぜ、酸っぱくなりすぎないようにする。

3.器に盛りつけ、真ん中をくぼませてオリーブオイルを注ぎ、パプリカとイタリアンパセリで飾る。

 

プラスワンINFO

*冷凍できます。食べる時は自然解凍で。

 

コリアンダー好きにおすすめ

新じゃがを丸ごと味わうサラダ

 

次は、コリアンダー好きな方にぴったりのサラダです。

茹でた野菜が熱いうちにドレッシングにからめるだけの簡単なもの。

温かくても冷たくしても美味しくいただけます。

私はドレッシングがじゃがいもにしっかりしみこんだ状態が好きなので、

前日に作って冷蔵庫で冷やしておくことが多いです。

さっぱりとしながらもボリューミーなので、このサラダとパンだけでも十分なお食事になります。

 

3

 

じゃがいもといんげんのサラダ

 

材料(4人分)

新じゃが、または、じゃがいも(小)   ……8個(約380g。皮付きのまま半分に切って茹でる)

いんげん …………………………………………8本(半分の長さに切って茹でて氷水にとり、色止めする)

赤ピーマン ………………………………………1個(いんげんと同じ長さに縦に切る)

 

<飾り用>

コリアンダーの葉 ………………………………適量

 

<ドレッシング>

エクストラバージンオリーブオイル …………50㏄

赤ワインビネガー ………………………………50㏄

フレッシュコリアンダーの葉 …………………大さじ2(みじん切り)

にんにく(小) …………………………………1/2片(約3g。すりおろす)

キャラウェイシード ……………………………小さじ1/2

塩・こしょう ……………………………………適宜

 

作り方

1.ボウルにドレッシングの材料をすべて入れよく混ぜ合わせておく。

2.ジッパー付きのビニール袋にドレッシングを入れ、茹でて熱い状態のじゃがいも、いんげん、赤ピーマンを入れる。

3.最低でも1時間くらい室温or冷蔵庫に入れて味をなじませる。

4.器に盛りつけ、コリアンダーの葉をちらす。

 

プラスワンINFO

*色止めしたいんげんは、熱いじゃがいもと一緒にドレッシングの袋に入れると、その熱で

退色しやすくなります。味はしみて美味しくなりますが、見ためにこだわる場合には、

食べる直前に加えると緑色が鮮やかなままで美しいです。

 

(文・ 久須美光子 写真・松永直子)

 

 

recipe&cooking

料理研究家/フードコーディネーター

久須美 光子

 

東京都港区生まれ。料理は1990年頃より和・洋・中・インドとジャンルを問わず習い始め、2003年に渡豪。シドニーで出会ったギリシャ人女性シェフから、モロッコやトルコを含む地中海料理全般を教わる。帰国後、フードコーディネーター資格を取得し、会員制地中海料理教室をスタート。フランス食品振興会主催コンテストなどでの受賞歴を持ち、数々のメディアで活躍する一方で、最近は男性向け家庭料理教室も開講してい

る。

 

関連記事一覧