HAPPY GARDEN DIARY

2014.09.12

インテリア感覚で楽しむ
観葉植物のインドア・ガーデニング

9月に入り、過ごしやすい日が増えてきたものの、まだまだ強い日差しを感じることもあります。そこで今月は、そんな気象の変化を気にせず楽しめる、観葉植物の寄せ植えを提案。部屋のアクセントとなる大鉢のほか、キャビネットの上やバスルームなどに置ける小型のアレンジメント・アイデアも紹介します。

 

寄せ植えにすれば、

いつもの観葉植物が大変身

 

室内で楽しむグリーン・インテリアとして人気の観葉植物。

育てやすく、長い間楽しめるだけでなく、葉の形や色、伸びかたなどがそれぞれ個性的なので、

部屋のアクセントとしても効果的です。

 

観葉植物というと、単品植えをそのまま楽しむ方法もありますが、

今回は寄せ植えにして、変化を楽しんでいただきたいと思います。

 

メインにしたのはモンステラ。エキゾチックな雰囲気と、切れ込みのある大きな葉が特徴。

日陰でも育つため、観葉植物の中でも特に人気です。このモンステラを生かしつつ、

色のアクセントとして、ピンクの仏炎苞(ぶつえんほう)を持つアンスリウムをレイアウト。

同じように、白い仏炎苞を持つ植物として、スパティフィラムがありますが、観葉植物は

花を咲かせる種類が少ないため、これらの植物は、華やかさを演出するために貴重な存在です。

 

さらに、シダ科の観葉植物、プテリスの斑入りの品種を加えて、涼しげな印象に。

赤茶色の細長い葉が印象的なドラセナも、シャープ感を出すのにひと役買っています。

 

水やりは、大きな鉢なら1週間に1度程度でOKですが、

小さい鉢の場合は乾きやすいので、土の表面が完全に乾いたタイミングで行います。

肥料は市販の液体肥料を薄めに希釈して与えるか、

あまり大きくしたくない場合は、土に挿すタイプの活力剤を利用するとよいでしょう。

 

また、今回使用した植物はいずれも日陰に強い植物ですが、

エアコンの冷風が直接当たる場所に置くと、葉が傷むので、避けてください。

特に観葉植物は、ある程度湿度のある空間を好むので、

乾燥しすぎないよう注意することも大切です。

 

室内の明るい場所に適する観葉植物。 左奥から時計周りに、モンステラ、アンスリウム、 ピレア2種(ピレアは次に紹介するアレンジメントで使用)、プテリス。 日陰であれば屋外にも置けるが、直射日光は苦手なので注意が必要。 秋から春にかけては、室内へ。

室内の明るい場所に適する観葉植物。

左奥から時計周りに、モンステラ、アンスリウム、ピレア2種(ピレアは次に紹介するアレンジメントで使用)、プテリス。日陰であれば屋外にも置けるが、直射日光は苦手なので注意が必要。
秋から春にかけては、室内へ。

 

耐陰性のある植物。室内の奥で、日が当たらない場所でも置ける。 逆に明るい窓辺では、葉焼けをおこすことがあるので注意を。 左からテーブルヤシ、ドラセナ、シンゴニウム、ペペロミア (ドラセナ以外は次のアレンジメントで使用)。

耐陰性のある植物。室内の奥で、日が当たらない場所でも置ける。

逆に明るい窓辺では、葉焼けをおこすことがあるので注意を。
左からテーブルヤシ、ドラセナ、シンゴニウム、ペペロミア
(ドラセナ以外は次のアレンジメントで使用)。

 

ミニ観葉植物で作る

グリーンのスモール・ワールド

 

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大きな観葉植物には憧れるけれど、場所の余裕がない、部屋に土を持ち込むのはちょっと……。

そんな場合は、ミニ観葉植物を使ったこんなアレンジメントはいかがでしょうか。

 

使用したのはテーブルヤシと、シンゴニウム、ぺペロミア。

テーブルヤシは、文字通りテーブルサイズの小型ヤシ。ヤシ特有の南国らしい雰囲気に加え、

光沢ある細長い葉のゆらゆらと揺れる姿が印象的です。

 

合わせたシンゴニウムとペペロミアは、100円ショップで購入したもの。

最近は100円ショップでもミニ観葉植物を多く見かけるようになりましたが、

このようにいくつか組み合わせたり、コンテナを工夫すれば、おしゃれなグリーン・インテリアに変身。

ぜひ活用してみてください。

 

ちなみに、ここで使用した植物はみな耐陰性の植物のため、直射日光や明るい窓辺を避ければ、

置く場所を選びません。コーナーをトロピカルに彩るミニ観葉植物を、

夏の思い出の品といっしょに、スタイリングしてみるのも素敵です。

 

土を見せたくないという場合は、表面を化粧砂で隠すのも手。 カラーサンドなどを利用するのもおすすめです。

土を見せたくないという場合は、表面を化粧砂で隠すのも手。カラーサンドなどを利用するのもおすすめです。

 

 

花器のバリエーションで楽しむ

単品植えの観葉植物

 

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最後に紹介するのは、単品のミニ観葉植物をより印象的に見せる、花器使いのアイデア。

上の写真は、たくさんのかわいらしい葉をつける観葉植物、ピレアを白い陶器の鉢に植え替えたもの。

真ん中のピレアは、ライム色をした新品種。隣に色の濃い色のピレアと並べておくと、

より効果的な演出ができます。

 

ひとつの鉢に複数の植物を植える寄せ植えもいいですが、このように鉢にひとつずつ植物を植えて、

複数組み合わせて飾るのも楽しいもの。色の濃淡や、置く個数によっても印象が変わりますから、

置く場所や気分に合わせて、さまざまな組み合わせに挑戦してみてください。

 

同じように、ひとつの花器にひとつの植物を飾ったのが、下の写真。

ガーデニングやフラワーアレンジメントなどでよく使う、アイビーが主役です。

 

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アイビーはツル科の観葉植物で、枝の動きがいちばんの特徴。

枝の自然な動きを生かせる花器選びがポイントになります。

 

ガラスの花器は涼やかさの演出にもうってつけ。

今回使った背の低いブルーのガラス器は、あらかじめミニ剣山がついたものを利用していますが、

細いワイヤーを丸めても、剣山がわりになります。

 

透明なガラスの花器は、洗面所など、水回りを飾るのにも最適。

小さな観葉植物を身近に置いて、グリーンのエネルギーと癒しを感じてください。

 

(文・原口りう子 写真・松永直子)

 

ガーデニングデザイン:

有川宗子(ありかわ もとこ)

東京都出身。JGS公認ガーデンコーディネーター、ガーデニング歴20年。株式会社3Films ガーデニング部所属。個人の庭やベランダ、幼稚園の園庭花壇の植栽などを手掛けている。

http://3films.com/garden/

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