HAPPY GARDEN DIARY

2017.06.14

梅雨の室内をさわやかに彩る
ボタニカル・インテリア

梅雨の時期も、部屋をグリーンで彩れば、さわやかな気分になるもの。今回はそんな家で楽しむグリーンインテリアとして、和の苔鉢、ハイドロカルチャー、エアプランツを紹介します。

 

癒しのインドアグリーン

「苔鉢」にチャレンジ

 

植物の根を丸く苔で覆う「苔玉」は、和テイストのグリーンインテリアとして今やポピュラーな存在。今回はそのバリエーションとして、同じ苔を使いつつも、より手軽に作れる「苔鉢(苔盆栽)」をご紹介します。

 

苔玉づくりの場合、ケト土という粘性と保水力の高い土を使いますが、

苔鉢は、一般的な寄せ植えに使う赤玉土(極小粒)と

乾燥防止の目的で水苔をプラスするだけなので、扱いがラク。

赤玉土8に対して、水苔2の割合を目安とし、よく混ぜておけば土の準備は完了です。

 

赤玉土の極小粒:水苔=8:2の割合で準備し、よく混ぜておく。写真のように少量の水苔を戻す場合は、乾燥状態の水苔を細かくカットしてジッパー付きの保存袋に入れ、その中に水を入れて戻すとラク。

赤玉土の極小粒:水苔=8:2の割合で準備し、よく混ぜておく。写真のように少量の水苔を戻す場合は、乾燥状態の水苔を細かくカットしてジッパー付きの保存袋に入れ、その中に水を入れて戻すとラク。

 

鉢は盆栽用の焼き物のミニ鉢のほか、和食器を利用するのも手。

使う鉢によっても出来上がりの印象が変わってくるので、鉢選びから工夫するとさらに楽しみが広がります。

 

主役の苔は好みのものでOK。今回は和庭園をイメージして、白い小石と飾り砂も用意しました。

 

盆栽用の鉢を使用する場合、水はけ用の穴を鉢底ネットでふさいでおく。 苔に大量の水やりは必要ないので、穴のない器も使える。

盆栽用の鉢を使用する場合、水はけ用の穴を鉢底ネットでふさいでおく。
苔に大量の水やりは必要ないので、穴のない器も使える。

 

あとは、通常の寄せ植えと同様、鉢に用土を入れ、苔をのせていくだけ。

苔は根がないので、土にのせるだけで構いません。

いろいろな種類の苔があるので、複数使いしたり、石や飾り砂などを加えると

オリジナリティ溢れる苔鉢に。

また、上の写真右にあるような、ぐい呑みサイズの小鉢には

一種類の苔をこんもりとのせるとかわいい苔盆栽が出来上がります。

 

(左)今回は石がレイアウトのポイントになるので先に配置。(中)飾り砂は最後に。 (右)鉢のふちにあたる部分は、ピンセットで整える。

(左)今回は石がレイアウトのポイントになるので先に配置。(中)飾り砂は最後に。
(右)鉢のふちにあたる部分は、ピンセットで整える。

 

完成した苔鉢には、日々、霧吹きで苔全体を湿らす程度に水を与えます。

 

好みの器に苔を張り付けた苔鉢。

苔は時間が経つごとに盛りあがるように育つので、その変化を観察するのも楽しいものです。特に空気が湿りがちなこの季節は、管理がしやすく、うってつけ。

眺めているだけでも癒される和の苔鉢にぜひチャレンジしてみてください。

 

季節の器を使って

ハイドロカルチャーを楽しむ

 

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インドアで楽しむガーデニングとしては、ハイドロカルチャーもおすすめ。

 

ハイドロカルチャーはギリシア語で水を意味するhydro(水の)と、英語のculture(栽培・耕作)を組み合わせた園芸用語。土の代わりに、ハイドロボールやハイドロコーンと呼ばれる人工倍土を使用して、観葉植物を育てる栽培方法です。

土を使わないので、害虫の心配がなく、ハイドロボールが水を適度に吸ってくれるため、容器を選ばないのも魅力のひとつ。

 

植物は、室内栽培に適したミニ観葉植物がおすすめです。前述の用土と同様、園芸店やホームセンター、インターネットなどで手軽に購入できるので、お好みのものを選んでください。

 

植え方も簡単で、好きな器(鉢)に用土を入れ、その中に寄せ植えするように植物を植えるだけ。

写真のように季節を意識した個性的な器を使えば、インテリア効果もアップします。

 

ハイドロコーンが完全に乾いたら水やりを。

 

植える前には、根に付いたゴミやかすを水洗いすること。 雑菌がつくと根ぐされの原因になるので注意。

植える前には、根に付いたゴミやかすを水洗いすること。
雑菌がつくと根ぐされの原因になるので注意。

 

手軽さとインテリア性重視なら

エアプランツがおすすめ

 

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そして最後にもうひとつ、インドアガーデニングの中でもかなりメジャーな存在となったエアプランツをご紹介します。

 

エアプランツは、室内の空気に含まれるわずかな水分を栄養として育つ植物。

土がなくても育ち、メンテナンスもほぼ必要ないので(たまに霧吹きするだけ、肥料も不要)、

合わせる器を選ばず、アート感覚で楽しめるのが魅力です。

 

ちょっぴり憂鬱な梅雨の季節も、部屋にグリーンのアクセントがあると気分も上がります。

好きなグリーンを作って飾って、癒しの時間をお過ごしください。

 

ガーデニングデザイン:

有川宗子(ありかわ もとこ)

東京都出身。JGS公認ガーデンコーディネーター、ガーデニング歴20年。

株式会社3Films ガーデニング部所属。個人の庭やベランダ、幼稚園の園庭花壇の植栽などを手掛けている。http://3films.com/garden/

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