HAPPY GARDEN DIARY
実りの秋を多彩に表現
オータム・ガーデニング
ここ数年ですっかり人気が定着したハロウィン。10月に入ると、街は色鮮やかなハロウィンモチーフの装飾にあふれます。今月はそんなハロウィン気分を盛り上げる簡単アレンジメントと、秋を楽しむガーデニングを紹介します。
ハロウィンキャラクター大集合の
ハッピーミニバケツ
ハロウィンは、毎年10月31日に行われるキリスト教・万聖節の前夜祭。
秋の収穫を祝うとともに、悪霊祓いを目的とした古代ケルト民族のおまつりが起源とされています。
それがアイルランドの移民たちによってアメリカに渡り、時代を経て、現在のようなスタイルへ。
秋のシンボル的イベントとして、日本でもすっかりおなじみになりました。
まずご紹介するのは、そんなハロウィンにちなんだミニバケツのアレンジメント。
作りかたはとても簡単。ハロウィンモチーフのピックをドライフラワー用のオアシスにさしていくだけ、
土も使わないので、材料さえそろえておけば、15分ほどでできてしまいます。
あわせる植物は、収穫をイメージさせる実ものがおすすめ。今回は、野バラの実を使っています。
10月中旬くらいになると、熟してオレンジ色になるものも出てくるので、そちらもおすすめです。
ハロウィンカラーのオレンジとブラック、そして、ハロウィンモチーフのかぼちゃ、こうもり、魔女、ランタン……などを適宜取り入れると、ぐっとハロウィンらしくなりますよ。
シック&キュートな
オータムバスケット
次にご紹介するのは、収穫をイメージさせるバスケットにピンクの実ものを中心に植えた、
秋にぴったりのアレンジメント。
バスケットはいわば鉢代わり。鉢の寄せ植えと同様、土を入れて植えていて、
水やりもできるので、このまま育てられます。
手前に植えたハッピーベリーは、たわわに実った果実のイメージ。
別名、真珠の実といわれ、光沢のあるコロンとした丸い実が特徴です。
対抗となる右奥にはセンニチコウラスベガスを配して、奥行き感を演出。
それぞれの植物は、バスケットの中に行儀よくまとめるのでなく、
はみ出さんばかりの自然な流れ、動きを意識するのがポイントです。
ギフトにしても喜んでもらえそうです。
季節の変化を楽しむ
秋の玄関アレンジ
上の写真は、7月に紹介したカラーリーフの寄せ植え(奥)に、
ハロウィンのミニバケツアレンジとバスケットの寄せ植えを組み合わせたもの。
夏に植えたカラーリーフもずいぶんと成長しました。
一部の葉は色づきはじめ、すっかり秋の雰囲気に。
ハロウィンバケツやバスケットの寄せ植えと一緒に置いても違和感がないばかりか
逆にお互いを引き立てあうようで素敵です。
このように、季節を超えて長く楽しめるのも、
切り花にはないガーデニングの醍醐味のひとつといえます。
秋でも楽しめる
バラの寄せ植え
バラというと、春や夏の花というイメージが強いですが、
暑い夏を超えて、秋に開花する四季咲き性のバラも実はあり、
特にミニバラは秋咲きの品種が多いことでも知られています。
秋のバラは、一般に春のそれよりも色濃く、気温や湿度が低いぶん、
香りもより強く感じられるといわれています。
花のサイズは小さめですが、長く花を楽しめるのもうれしいところ。
そんな秋バラをメインに使った寄せ植えがこちら。
小花のかわいらしさを生かし、野の中で自然に咲いたバラの庭をイメージしました。
バラの花が植物の中からぴょんぴょんと飛び出したようにレイアウトすることで
そのキュートさがいっそう際立つ、まさに華のあるひと鉢になりました。
(文・原口りう子 写真・松永直子)
ガーデニングデザイン:
有川宗子(ありかわ もとこ)
東京都出身。JGS公認ガーデンコーディネーター、ガーデニング歴20年。
株式会社3Films ガーデニング部所属。個人の庭やベランダ、幼稚園の園庭花壇の植栽などを手掛けている。http://3films.com/garden/