HAPPY GARDEN DIARY
自然素材でつくる
クリスマスカーデニング
12月に入って何かと気忙しい毎日。そんななかにあっても街に溢れるクリスマスのデコレーションを目にすると、なんだかウキウキした気分になるものです。そこで今月の「HAPPY GARDEN DIARY」ではクリスマスをイメージしつつ、ちょっと変化球もプラスしたガーデニング・アレンジメントを提案します。
ヒムロスギが主役の
ナチュラルツリー
まず、ご紹介するのはヒムロスギで作ったクリスマスツリー。
クリスマスツリーというともみの木が定番ですが、葉が抜けやすいのとチクチクして扱いが難しいため、
ハンドメイドツリーには同じ天然の針葉樹木でも扱いやすいヒムロスギがおすすめです。
ツリーに彩りを添えるのは、クリスマスモチーフのミニピック。
今回はヒムロスギのナチュラルな雰囲気に合わせて、松ぼっくりや赤い実、りんごなど
自然をイメージさせるものをセレクトしました。
ほかに用意するのは、ベースとなる器とオアシス(給水用スポンジ)。
今回のツリーは給水の必要がないため、オアシスのかわりに発泡スチロールでも代用できます。
まず、ツリーの台となる鉢の大きさに合わせ、オアシスをカットします。
下部は鉢の中にすっぽり入る形に、上部はツリー状になるように、カッターで成型(下写真参照)。
ヒムロスギは、小枝に分けておきます。
土台がセットできたら、小枝にわけたヒムロスギをさしていきます。
最初にトップ、次に底辺の四方向にさして、ツリーの外周となる部分を決め、
下から上へとバランスを見ながら丁寧に。
全部さし終えて、再度バランスを整えたら、あとはオーナメントやピックを飾りつけて完成。
今回は、主役はあくまでヒムロスギということで、あまり飾り立てず、
小さなアイテムをさりげなく使って、シンプルで大人っぽく仕上げました。
部屋の中はもちろん、玄関先や庭にも飾るのも素敵です。
聖夜のテーブルを彩る
ツリーキャンドル
ツリーで使ったヒバを利用してもうひとつ、
キャンドルスタンドのクリスマスアレンジをご紹介します。
作りかたはツリーと同様。
キャンドルスタンドの中にオアシスをセットし、中央にキャンドルを立てます。
あとはバランスを見ながら小分けにしたヒムロスギをさしていくだけ。
最後に好みのオーナメントを飾って完成です。
今回のアレンジメントは、アンティークなスタンドのクラシックなイメージに合わせ、
オーナメントもシルバーを中心としてあまり色を使わず、シックに品よくまとめました。
定番のツリー以外に、こんなキャンドルツリーの演出もまたロマンチックです。
エントランスに飾る
クリスマスの寄せ植え鉢
最後にガーデニング連載らしく、大鉢の寄せ植えを。
クリスマスの寄せ植えというと、針葉樹のゴールドクレストなどコニファー類に、
ポインセチアやシクラメンといった赤い花を合わせるのが定番ですが、どうしても似た感じになりがち。
そこで今回は、あえてこうした定番植物を使わずに作る寄せ植えを考えてみました。
シルバーリーフで冬らしさを、プリムラを始めとするピンクの植物で華やかさを表現しています。
チェッカーベリーの赤い実をアクセントにすれば、よりクリスマスらしくなります。
そしてもうひとつ、となりに飾ったのはハボタンの寄せ植え。
クリーム色の葉がホワイトクリスマスもイメージさせ、ペアで飾れば、冬らしい玄関の演出ができます。
ハボタンはお正月の門松にもよく使われる植物ですが、
写真のようにアンティーク調の鉢に植え、細長いノシランをアクセントにすれば、
スタイリッシュでモダンな雰囲気に。
あえてハボタンとノシランだけに種類を絞ったシンプルな構成で、その美しさがより引き立ちます。
このままお正月まで飾れるのもうれしいポイントです。
(文・原口りう子 写真・松永直子)
ガーデニングデザイン:
有川宗子(ありかわ もとこ)
東京都出身。JGS公認ガーデンコーディネーター、ガーデニング歴20年。
株式会社3Films ガーデニング部所属。個人の庭やベランダ、幼稚園の園庭花壇の植栽などを手掛けている。http://3films.com/garden/