FLOWER WARDROBE

2013.12.25

新年の華やぎをモダンに
表現する花しつらえ

部屋に花があるだけで、人は元気になり、空間も生き生きしてきます。

そんな幸せな空間や雰囲気づくりに欠かせない季節のフラワーアレンジメントと、楽しみ方のコツを恵泉フラワースクールの講師にうかがいます。

 

Photographs by Naoko MATSUNAGA

Text by Riuko HARAGUCHI

 

 

縁起のいい花材を選んで

一年の健康と幸福を祈る

 

クリスマス一色で飾られた街も今日を境に一変。明日からは来たる年の準備のため、さらに慌ただしい日々へと突入します。そして年初めには、それにふさわしいフラワーアレンジメントを用意して、華々しいスタートを切りたいものです。

 

そこで今回は、お正月のお飾りに欠かせない縁起物をモチーフとした和スタイルのフラワーアレンジメントを紹介したいと思います。

 

迎春のアレンジメントで、まっさきに用意したいのは「松」。

松は年間を通して葉を落とさない常緑樹であることから、不老長寿のシンボルともされています。なかでも今回は枝ぶりの美しい根引きの若松をセレクト。根引きの松とは、お正月初めの子(ね)の日に根ごと引き抜いた松で、門松に用いられますが、今回は若松の生き生きとした枝の動きをメインに、新年のお祝いにふさわしい勢いを感じさせるデザインに仕上げました。

 

一方で、そんな力強さの中に、新年にふさわしい清々しさとエレガントな雰囲気を感じとれるのは、若松の対角に配した伸びやかに流れる黄色のオンシジュームと、中央に置いた葉牡丹があってこそ。若松の動きをオンシジュームの軽やかな花びらがやさしく中和させると同時に、静かな存在感を放つ葉牡丹が全体を引き締め、絶妙なバランスを見せています。

 

さらにゴールドにスプレーした松かさやロープも華やぎのアクセントに。

ひとつひとつの花材が持つ個性を生かしつつ、適度な空間を持ってまとめると、より和の雰囲気を引き立たせることができます。

 

モダンなイメージながらも、格式をも考慮された清廉なアレンジメントは、お客様を迎える玄関やリビングにおすすめです。

 

Flower arrangement by Toshiko KODAN

 

 

Flower Materia

ハボタン/マツ/オンシジューム/ヤツデの葉/レモンリーフの葉/

※ほかに、ゴールドにペイントした松かさ、ゴールドロープを使用

 

 

 

 

 

関連記事一覧