FLOWER WARDROBE
実りの秋のユニークイベント、
ハロウィンを祝うアレンジメント

Flower arrangement by Miho MATSUI&Asako KAMIO
Photographs by Naoko MATSUNAGA
かぼちゃランタンに灯りをともして
ハロウィンムード全開!
11月1日はキリスト教であらゆる聖人を記念する祝日、万聖節(ばんせいせつ)。そしてその前日、10月31日に前夜祭として行われるのが、ハロウィン。収穫の秋のお祝いと悪霊払いを目的とした古代ケルト人のお祭りが起源とされています。日本でいうお盆のような行事でしょうか。
その後、アイルランドの移民たちによってアメリカに持ち込まれたこの風習は、かぼちゃの形をした提灯“ジャック・オ・ランタン”などを飾り、仮装した子どもたちが”Trick or Treat”(お菓子をくれないといたずらするよ)と言って、近所の家々をまわり、お菓子をもらい歩くという現在のスタイルへ。
最近では、日本でも秋のイベントのひとつとしてすっかり定着し、この時期、おばけの形にくり抜いたかぼちゃをショップ・ディスプレイなどで目にするシーンも多くなりました。
そこで今回は、そんなハロウィンをテーマにしたアレンジメントをご紹介します。
メインのアレンジメントは、ハロウィンのシンボルでもあるかぼちゃのランタンが主役。森の中の木の下や、畑の中におばけかぼちゃが自然に転がっている様子をイメージし、ラフでダイナミックなアレンジメントに仕上げました。
風船のようなフウセントウワタや赤いダリアなど、コロっとした花材は畑で収穫した野菜のようにも見えませんか?
ハロウィンらしさを演出するコツは、ハロウィン・カラーとも言うべき、かぼちゃや灯のオレンジと、暗闇やおばけを連想させるブラックを意識して取り入れること。
今回のアレンジメントでは、同じ赤い花でも濃く深いトーンの色味の赤を選んだり、グリーンの葉の一部に黒いスプレーをかけることで、漆黒の闇を表現してみました。
おばけはちょっぴり怖いけれど、かぼちゃランタンの灯りがあれば大丈夫。ユニークで楽しいアレンジメントは玄関先などに飾り、賑やかなハロウィンパーティに花を添えてください。
Flower Material
カボチャ/ハイビスカス/フウセントウワタ/ヒぺリカム/ドウバデマリ/ハラン/ヤツデ/ファッツヘデラ/ダリア
★フラワーコンテナに麻袋を敷き、その上にオアシスをセットして花を挿していきます。
ハロウィン用のかぼちゃは、フラワーショップや園芸用品店などで購入可能。おばけの顔を下書きした後、ヘタを残し、上から約1/5をカット。中のワタやタネを取り除き、ナイフで目、鼻、口をくり抜けば、かぼちゃランタンが完成!
中にろうそくを入れ、火をつけると、くり抜いた部分から光が漏れ、雰囲気たっぶり。