デザインインフォメーション

2013.04.15

小屋に魅せられた建築家のオマージュ
「中村好文展 小屋においでよ!」開催

小屋にはどこか秘密基地や隠れ家的なイメージがあり、ロマンをかきたてるイメージがあるが、建築家の中村好文氏も小屋に魅せられた一人だ。そうした小屋好きの建築家が敬愛をこめて小屋に捧げるオマージュともいえる「中村好文展 小屋においでよ!」が開催中。都心にいながらさまざまな小屋を体験でき、「遊び心」満載の楽しい展覧会だ。

 

 

最小限の建築物である小屋こそ「住宅の原点」

小屋を通して「住宅とは何か?」を問い直す建築家の想いを感じる

 

30年以上にわたって、住宅設計や家具デザインを中心に仕事を続けてきている建築家の中村好文氏。主役は「そこにすむ人であり、そこで営まれる暮らし」と考える中村氏の設計思想は、普段着感覚の居心地のよい住宅で多くの人々に共感されながら信頼を築いてきた。

 

そうした「すまい」に自然体で向き合ってきた中村氏が、子どもの頃から魅せられてきたのが小屋の存在だった。それは建築の仕事を始めてからも、「人のくらし」「人のすまい」への関心から、「住宅とは何か」を問い直すことであり、最小限の建築物である小屋にこそ、「住宅の原点」があることに注目してきた。

 

南仏のル・コルビュジエの休暇小屋や、ロンドン郊外のバーナード・ショーの小屋、岩手県花巻の高村光太郎の小屋など、古今東西の小屋を世界各地へ訪ね歩く旅を繰り返した中村氏。そして8年前からは、自分自身の小屋である長野県の「Lemm Hut」で、自然の恵みと向かい合いながら質素な小屋暮らしを始めている。

 

東京・青山のTOTOギャラリー・間で開催中の「中村好文展 小屋においでよ!」は、小屋に魅せられた中村好文氏が敬愛をこめて小屋に捧げるオマージュであり、小屋を通して、「住宅とは何か?」を問い直す機会にもなっている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Luna Hut(2012年/兵庫県神戸市)

©雨宮秀也

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Koma Hut(2009年/長野県北佐久郡)

©雨宮秀也

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Jin Hut(2012年/北海道虻田郡真狩村)

©雨宮秀也

 

 

 

 

 

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