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2014.12.15

独自の創作活動で旋風を巻き起こした奇才
『ティム・バートンの世界』が日本初上陸!

独特の世界観で映画界に旋風を巻き起こし続ける奇才、ティム・バートンの展覧会が六本木ヒルズ52階の森アーツセンターギャラリーで開催されている。ラフスケッチから映像作品、ポラロイド写真までティム・バートンの幅広い世界をまるごと凝縮した『ティム・バートンの世界』で、クリエイションの源を探った。

 

デビルドッグ 2014年 38.1 x 40.6 x 38.1 cm ミクストメディア

デビルドッグ 2014年

38.1 x 40.6 x 38.1 cm ミクストメディア

ブルーガールとワイン 1997年頃 71.1 x 55.9 cm 油彩・キャンバス

ブルーガールとワイン 1997年頃

71.1 x 55.9 cm 油彩・キャンバス

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ユーモアと毒が混在したファンタジックな世界は

どこから生まれるのか?

 

『シザーハンズ』、『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』、『スリーピー・ホロウ』、『チャーリーとチョコレート工場』など、大人も楽しめるファンタジックな世界観を持つ作品を生み出してきたティム・バートン。

 

ファンタジーとシュールが渾然一体となった世界は、どのように生み出されているのだろう?

 

作品には、血やガイコツ、刃物、事故などブラックで凄惨なモチーフが多く採り入れられているにもかかわらず、どこかにユーモアとファンタジーを感じさせるのはなぜだろう?

 

ティム・バートンのアウトプットをさまざまな角度から見ることで疑問は融解していく。

 

光と闇、善と悪、強者と弱者、夢と現、正気と狂気、愛と憎――対極を成すように思われがちだがけっして切り離すことのできない表裏一体の事象の両端を、優劣をつけず、あるがままに受け容れているのではないか。

 

善なる道徳観をことさらに強調したり否定したりしない。人間誰しもが持つ残忍性から目をそむけることもない。ティム・バートンの作品を見れば見るほど、「特異なクリエイター」と評される彼の視点がじつは極めてニュートラルなのだと思えてくる。

 

グリーンマン 1999年頃  25.4 x 20.3 cm 油彩・アクリル・キャンバス

グリーンマン 1999年頃 

25.4 x 20.3 cm 油彩・アクリル・キャンバス

絶滅寸前 1994年 50.8 x 40.6 cm アクリル・キャンバス

絶滅寸前 1994年

50.8 x 40.6 cm アクリル・キャンバス

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

無題(メキシコのレスラーたち)1980-1989年頃  21.6 x 14cm ペン・インク・水彩・クレヨン・紙

無題(メキシコのレスラーたち)

1980-1989年頃 21.6 x 14cm ペン・インク・水彩・クレヨン・紙

ミスター・ハッピーフェイス 2008年 20.3 x 13.3 cm 水彩・紙

ミスター・ハッピーフェイス 2008年

20.3 x 13.3 cm 水彩・紙

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ティム・バートン (C) Leah Gallo 2012.

ティム・バートン

(C) Leah Gallo 2012.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

All Images (C) 2014 Tim Burton

 

 

『ティム・バートンの世界』会場風景。年代も体裁も多彩な作品が、テーマ、モチーフ、プロジェクトという軸で切り分けられて展示、その数は約500点にものぼる。

『ティム・バートンの世界』会場風景。年代も体裁も多彩な作品が、テーマ、モチーフ、プロジェクトという軸で切り分けられて展示、その数は約500点にものぼる。

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