デザインインフォメーション
夏休み! こどもと一緒に楽しめる美術展
「ワンダフル ワールド」でアート体験しよう
金澤麻由子 《うつろい いろは》 2014年 撮影:木奥惠三
赤ちゃんから大人まで、家族みんなが楽しめる展覧会が、東京都現代美術館で開催されている。フルーツ、電車、鏡、動物、ブロックという、身近な生活のなかにあって、多くのこどもたちが興味を持っているモチーフを5人のアーティストが作品にしている。この夏休み、「ワンダフル ワールド」で、おこさんと一緒にお話ししながらアート体験してみませんか?
金澤麻由子 《うつろい いろは》 2014年 撮影:木奥惠三
「はなさかじいさん」など、四季の出来ごとテーマに「体験する絵画」を制作。
見て、触って、話して、感じる
体感型&参加型の楽しい作品
展示室へのエスカレーターをあがると、美術館とは思えない光景が目に飛び込んできた。
ブルーを基調にした大小さまざまなクッションのなかで、こどもたちが伸び伸びと遊んでいたのである。
これも、こどもを遊ばせるために設けられたスペースではなく、美術館のある木場・深川エリアの特徴でもある「水路」をテーマにした武藤亜希子さんのインスタレーション作品だ。
小さな布製のブロックをつなげて長く延ばしたり、はずしてひとつずつにばらしたり。ブロックを集めたところに寝転んでみたり。
深川でワークショップを開催し地域の人たちと一緒に制作したという作品は、展示しただけでは未完成で、こどもたちが活き活きと遊んではじめて完成するように思えた。
美術の展覧会は鑑賞して楽しむものだと思っている人は多いかもしれない。大人が興味を持つアートはこどもにとってつまらないもので、こどもが楽しめる展示は大人にとって退屈だと思っているかもしれない。
しかし、アートはもっと身近で、もっと楽しいものなのだ。
「ワンダフル ワールド」は、年齢を超えて誰もがワクワクしながら楽しめる展覧会だ。作品を眺めるだけでなく、触れたり、遊んだり、撮影したりすることで、作品に「参加」できるのである。
船井美佐《楽園/境界》 2014年 撮影:木奥惠三
「楽園/境界」をテーマに、観賞者が絵画空間に入り込む装置として、鏡の作品やウサギやヘビなどの動物の形をした体験できる大型の立体作品を出品。