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2014.03.31

生誕101年目を記念した写真展
「101年目のロバート・キャパ」

20世紀を代表する伝説の報道写真家、ロバート・キャパ。生誕101年目を記念した写真展「101年目のロバート・キャパ-誰もがボブに憧れた」が、東京・恵比寿の東京都写真美術館で好評開催中。「伝説のカメラマン」から、等身大の人間キャパに出会うことができる。

 

戦禍のなかを駆け抜けた

「戦争写真家」ロバート・キャパ

 

ロバート・キャパは、戦場で多くの写真を撮ってきた。『LIFE』に掲載され一躍注目を浴びた「崩れ落ちる兵士」や、オマハビーチへの上陸を目指す米兵を撮影した「ノルマンディー上陸作戦」などは、一度は目にしたことがあるだろう。

 

「戦争の世紀」と呼ばれた20世紀前半。ロバート・キャパは、1954年に地雷を踏んで死亡するまでに5つの戦争を撮影した。スペイン内戦、日中戦争、第二次世界大戦のヨーロッパ戦線、第一次中東戦争、第一次インドシナ戦争である。

 

今回の写真展では、年代を追って作品を展示するのではなく、シーンに沿って作品を選び構成している。「時代」、「戦禍」、「つかの間の安らぎ」、「友人たち」、「人々とともに」の5章である。

 

展示されているすべての写真に共通しているのは、「人が写っている」ということだ。被写体がカメラを意識していることもあれば、撮られていることにさえ気づいていないこともあるが、そこには必ず人々の「生」があり「死」があり「記憶」がある。

 

現代の日本に生きるわたしたちにとって、戦争は非日常のことかもしれない。しかし、渦中に生きる人々にとっては戦争こそが日常で、深い悲しみや怒りもあれば、喜びや安らぎもあったはずだ。

 

キャパが切り取り続けてきたのは、戦時下に繰り広げられた日常と非日常、そしてどんな状況でも変わらぬ人間の営みだったのだと思う。

 

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「空襲警報が鳴り響く中、防空壕へと急ぐ女性」 スペイン、バルセロナ 1939 年1 月 東京富士美術館蔵

(C) International Center of Photography / Magnum Photos

 

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「前線に向かう前に、女性に別れを告げる共和国軍の兵士」

スペイン、バルセロナ 1936 年8 月 東京富士美術館蔵

(C) International Center of Photography / Magnum Photos

 

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「ドイツ軍から解放された街で」

フランス、パリ 1944 年8 月 東京富士美術館蔵

(C) International Center of Photography / Magnum Photos

 

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左:キャパが地雷を踏んで亡くなった時に持っていた愛用の最期のカメラ「ニコンS」(東京富士美術館蔵)。

右:ニコン以外に報道写真家として使用していたといわれるライカ、ローライフレックス、コンタックスなど、

キャパと同時代のカメラも展示。

 

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