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2013.09.17

街ぐるみでアートのお祭りを楽しむ
「黄金町バザール2013」が始まる!

創造的なまちづくりの可能性を目指して、「アートによるまちの再生」に取り組んでいる、「黄金町バザール2013」が今年も開催。京浜急行線日ノ出町駅から黄金町駅区間の高架下、および周辺のスタジオ、店舗、屋外を会場にして、16組10ヵ国のアーティストがこの地域に滞在制作して新作アートを発表。いわば街全体が展示空間となったユニークなアートフェスティバルだ。

 

街全体が展示空間になるフェスティバル

「黄金町バザール2013」でアートのお祭りを楽しむ

 

タイトルの「黄金町バザール」からは、ロマンを感じるようなアートイベントを思い浮かべる。だが開催される横浜市中区黄金町周辺は、かつては違法な特殊飲食店が高架下に立ち並ぶディープなエリアだった。

 

黒澤明監督の映画『天国と地獄』では、このエリアの怪しい雰囲気を表現したほど、犯罪の巣としてネガティブなイメージがあった。そうした背景があったが、横浜市、地域住民、警察、大学、PTAなどが連携し、徹底した環境浄化に取り組んだ結果、「アートによるまちの再生」に取り組んでいる。

 

2008年から、アートフェスティバル「黄金町バザール」を開催。以後、毎年秋に開催し、今年で6回目を迎える。昨年2万人もの来場者が訪れたことは、地域とアートの共存を通して新しい街に生まれ変わった証でもある。

 

地域とアートとの関係は短期間にできあがるものではなく、長い時間をかけて築いていくことが大切だ。国内でも例のない新たなまちづくりに成功したのが、「黄金町バザール」なのだ。

 

大きく変貌したこの街で、大岡川沿いの街並みを散策しながらのアート探訪。「黄金町バザール2013」は、街ぐるみでアートのお祭りを楽しめるのが魅力となっている。

 

左)タイ・ハン・ホン 《Passing in between》 2012年

右)鎌田友介 《 D.frame.window》 2012年 Photo by Ken Kato Shiseido gallery

 

左)ウォック・ザ・ロック 《Burn Your Idol》 2011年

右)太田遼 《コール・ミー・メイビー》 2012年

 

左)off-Nibroll 《無題》  2013年

右)和田昌宏 《主婦のためのスタイリッシュなハエ》 2012、2013年

 

左)黄金町エリアがアートにまちに変貌(2012)

右)かいだん広場のマーケットの様子(2012)

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