世界の一流ブランド研究
フランク・ロイド・ライトの名が付けられた
帝国ホテルのスイート
帝国ホテルのスイート
2005年にオープンした「フランク・ロイド・ライト® スイート」は、帝国ホテル東京の特別階 インペリアルフロアのなかでも特別な一室だ。世界で唯一、ライトの名を持つスイートなのである。
ライトが世に送り出した照明や家具を配しただけの部屋ではない。「世界一美しいホテル」と賞賛され、国内外に多くのファンを持っていた帝国ホテル旧本館「ライト館」のデザイン要素を随所に取り入れるため、設計にあたってはフランク・ロイド・ライト財団の協力を得た。
客室のエントランスホールの壁面にライト館のデザインを再現した大谷石のレリーフをかけ、家具にはライト館の窓のモチーフに使用したステンドグラスをはめこんだ。絨毯も、ライト館設計時にライト自身が描いたスケッチをもとに特注した。もちろん、スーマック1、タリアセン1、タリアセン3など、照明にもライトの作品が使われている。天井から壁、絨毯の素材やデザイン、配置する家具や照明器具など、214㎡の広々とした空間を構成するすべての要素に、ライトの息吹が感じられる。
ライトが設計した個人邸宅のデザインも一部に採り入れたデザインコンシャスで居心地のよい空間は、1泊42万円。
Taliesin® 1 Floor
タリアセン1 フロア
ライトがアトリエを兼ねた自邸であり、若い建築家のために設けた教育の場でもあった「タリアセン」のためにデザインした木製のスタンド。フロアは、オリジナルのタリアセン1のバリエーションのひとつで、高さ1245㎜。
フランク・ロイド・ライト自身のためにデザインした不朽の名作シリーズ
Taliesin® 1
タリアセン1
自邸のインテリアのために木製スタンドをデザインしたライトは、邸内のあちこちに作品を配置していた。和紙のようにやわらかく光を透過するアクリル製のシェードが四角い台から立ち上がった支柱に吊るされる様子は、建物のなかにある小さな建物の屋根のようにも見える。
タリアセン1
自邸のインテリアのために木製スタンドをデザインしたライトは、邸内のあちこちに作品を配置していた。和紙のようにやわらかく光を透過するアクリル製のシェードが四角い台から立ち上がった支柱に吊るされる様子は、建物のなかにある小さな建物の屋根のようにも見える。
Taliesin® 1 Mini
- タリアセン1 ミニ
- タリアセン1をひと回り小さくしたテーブルスタンド。シェードの縦の桟を角からずらしたデザインは、建築物のコーナーに柱をなくしてコーナー窓にするライトの手法に通じる。タリアセン1シリーズはクライアントにもたいへんな人気で、数々の住宅にも採用されている。