行ってみたいデザイン空間

2013.12.24

カフェは住人や友人が共有する新しい集いの場でもある。出勤前や帰宅が遅くても安心して食事がとれるのは大きな強みだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カフェは、近隣の人も自由に利用できる。住人と隣人をつなげるコミュニティも創出して、地域にも貢献している。

 

 

地域でのコミュニケーションも重視した

新しい「住まい」のかたち

 

一方、1階には新業態カフェも設けられている。建材にラーチ材を使い、素材感のあるファブリックのチェアや木目を活かしたテーブルが並ぶ。アメリカ西海岸のダイナーをイメージさせるインテリアは、モダンでくつろげる空間だ。

 

営業時間は、朝7時から夜11時まで。朝食からランチ、夕食、デザートまでメニューが揃い、コーヒーを飲むだけでも、仲間とお酒を飲むのもOKと、多様なシーンに対応している。世界の食卓が感じられるマルチカルチャーな料理も人気が高い。

 

住人たちは、自分たちの「住まい」に併設しているカフェという感覚で利用できるし、外部の人たちも一般の飲食店として利用できる。建物内の住人交流に加えて、地域の人たちとの付き合いができ、隣人コミュニティを生み出すことで地域にも貢献しているのだ。

 

ワールドネイバーズ護国寺は、1ヵ月単位のマンスリー滞在が可能ということもあって、外国人の住人も多い。住人の10~15%が外国籍だという。職業も、性別も、年齢も、国籍もちがう住人同士が、ラウンジやカフェに集い、独自のコミュニティが生まれている。

 

ラウンジやカフェに住人が気軽に集って一緒に食事をしたり、お酒を酌み交わすことでコミュニケーションが発生する。その一方で、プライバシーも重視しており、ラウンジを通らずに各自の居室へ行くこともできるようになっている。

 

ラウンジを活用したイベントを企画したり、住人が開催した物件対抗のフットサル大会に参加したりとか、住人同士の垣根を超えた交流も活発だ。一般的な隣人よりも密度の高い人間関係が生まれるソーシャルアパートメントは、「個」と「共同体」の中間のような住まいなのかもしれない。

 

(文・久保加緒里 写真・川野結李歌)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ホテルの一室を思わせるような個人の専有スペース。各部屋もデザインのこだわりを感じる。(写真はモデルルーム)

 

 

長く続く内廊下や壁のサインボード類など、まるでホテルで生活している感じにさせてくれる。

 

共用のランドリーやシャワールームは、ホワイトを基調にシンプルにデザイン。毎日清掃されるので衛生面でも安心できる。

 

都心を一望できる屋上からの夜景が美しい。ドラマのロケも行われるとか。

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