デザインインフォメーション
コンセプトは「カジュアルなミーティングで使えるフォーマルなラウンジチェア」。2月に世界同時発売された。
素材のよさ、細部の仕上げのよさに
スカンジナビアのクラフツマンシップを感じる
「私のデザインはいつも素材からスタートします。すべての素材を手にとってからでなければ、作業をはじめることはできないのです」というセシリエ。彼女が選んだのは、軽やかな印象ながら長年の使用に耐えうる丈夫なファブリックだ。
内側のカラーは暖色系、寒色系ともに豊富なバリエーションを用意する一方、背面はセシリエが「どんな色も受け止められる」と考えるグレーとライトグレーの2色で展開する。
シンプルなデザイン、飽きのこないタイムレスなデザイン、アートとしての価値も持つスカルプチュアルなデザイン――、フリッツ・ハンセン社が長年にわたって標榜してきたコンセプトは、ミナスキュールの完璧なフォルムとさりげない上質感にも息づいているようだ。
1972年にデンマークに生まれたセシリエ・マンツ。デザイン学校を卒業した後、ヘルシンキに留学。機能性への探究心が一層深まり、1998年には若くして自分のスタジオ「マンツラボ」を設立している。
著名な陶芸家でありボティル・マンツを母に持ち、幼少期は両親と共に佐賀県有田町(有田焼の産地)で過ごしたことがある親日家でもある。多くの職人や芸術家に囲まれて育った彼女の生活環境が、アイデアセンスを磨いたともいえる。手づくり感を残したデザインと温もりのあるラインが作風となっている。しかも、機能性が高くて使いやすいのも特徴だ。
その意味でもミナスキュールは、セシリエ・マンツらしさが表現された落ち着いたデザインになっている。カジュアルからフォーマル、自宅からカフェなどで幅広い用途で使えるチェアとして注目を浴びそうだ。
セシリエ・マンツのデザインらしく手づくり感を残したデザインと温もりのあるライン。機能性も高い。
テーブルはテーブルトップ(オレゴンパインとホワイトラミネートの2種類)。
セシリエ・マンツ。1972年、デンマーク生まれのスカンジナビアを代表するデザイナー。2007年にプロダクトデザイナーとして名誉ある「フィン・ユール プライズ」を受賞。作品は、MoMAやデンマークデザインセンターなどで展示されている。
■問い合わせ
フリッツ・ハンセン日本支社
住所:東京都南青山6-8-18リヒトハウス 〒107-0062
電話:03-5778-3100
営業時間:10:00-17:00
定休日:土日祝
http://www.fritzhansen.com/jp/fritz-hansen