世界の一流ブランド研究
ZANOTTA(ザノッタ)が創り出す
「部屋にあるだけでアートになる美しさ」
ZANOTTA (ザノッタ)最大の魅力は、インパクトのある卓越した美しさにある。部屋にあるだけで空間がアートになるような革新的なデザインながら、使い勝手や座り心地などの機能面でも優れ、イタリア・モダンデザインを代表するブランドである。日本でも建築家やインテリアコーディネーターなど、プロや家具に造詣の深い人たちに高く評価され、コアなファンを掴んでいるのも頷ける。
アヴァンギャルドなデザインから
シンプル&モダンの粋を極めた名品まで
1954年に設立されたZANOTTA 。創業者であるアウレリオ・ザノッタ氏は、斬新なデザインをする若手デザイナーを積極的に登用し、フォーマルで革新的な製品を次々に世に生み出していった。イタリアの工業デザイン界で中心的な存在になり、10年も経たぬうちに世界中から注目されるブランドに成長した。
デザイナーには、アッキレ・カスティリオーニ、ガエ・アウレンティ、エットレ・ソットサス、ジョエ・コロンボ、エンツォ・マーリ、カルロ・モリーノ、ロス・ラブグローブなど、グローバルに活躍するデザイナーや建築家が名を連ねる。製品の開発には、さまざまな技術を取り入れ、最先端の素材も積極的に採用してきた。
ZANOTTA らしさがもっとも顕著に表現されている作品といえば、「SACCO(サッコ)」だろう。クッションビーズを使った椅子は現在でこそ一般的になっているが、1968年に発表された当時は固定された形態を持たず座る人の身体にあわせて変形するというのは画期的な発想だった。
ZANOTTA の作品は、デザイン・コンシャスかつ普遍性も併せ持つことで、高い評価を得ている。284のアイテムが世界の46の美術館にパーマネントコレクションとして収蔵され、3アイテムはもっとも権威のある国際的デザイン賞「コンパッソ・ドーロ」を受賞しているのだ。