デザインインフォメーション

2012.07.09

インドの原風景が息づく
「スタジオ・ムンバイ展 PRAXIS」

現代のインド建築についてはなかなか日本で知る機会は多くないが、インドを代表する建築家、ビジョイ・ジェイン氏が主宰するスタジオ・ムンバイの作品展が開催。インドの原風景と調和した詩情あふれる作品に触れることができる。

 

 

建築家ビジョイ・ジェイン氏率いるスタジオ・ムンバイ

インドの文化風土を取り入れた豊かな質感のある空間性を表現

 

今回の展覧会名にもなっているPraxis(プラクシス)とは、「自然や社会に対する人間の働きかけを意味し、Idea(理念)からPractice(実行)にいたるまでのすべての道程」という、建築家ビジョイ・ジェイン氏の考え方を表している。

 

ビジョイ・ジェイン氏は1965年生まれ。インドで建築を学んだ後にアメリカとイギリスで実務経験を積んだ後に、1995年に出身地ムンバイでスタジオ・ムンバイを設立して建築活動を開始。2009年にはフランス建築協会(IFA)の世界サスティナブル建築賞、香港デザインセンターのアジア・デザイン賞を受賞するなど、各国で注目を浴びている。

 

スタジオ・ムンバイはインドの伝統的な技能を用いているのが活動の特徴で、文化風土を取り込みながら、豊かな質感と空間性をもったインドの原風景が息づく作品をつくり続けている。また設計・施工の一連の工程すべてを、建築家と有能な熟練職人で構成された人的ネットワークにより、手作業で行っているのも特徴になっている。

 

今回の展覧会では、建築検証のため、実際に使われている素材、模型、スケッチ、モックアップなどをムンバイから移送。東京という環境のなかで再構築した「Studio Mumbai in Tokyo」を提示している。ぜひスタジオ・ムンバイの空気、光、音を五感で捉え、ビジョイ・ジェイン氏が実現した感性豊かな世界と、多種多様な技能者集団のPRAXIS(プラクシス)のドキュメントをご堪能ください。

 

 

 

Tara House (Kashid, Maharshtra, India/2005) ©Hélène Binet

Utsav House (Satirje, Maharashtra, India/2008) ©Hélène Binet

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Palmyra House (Nandgaon, Maharashtra, India/2007) ©Hélène Binet

Copper House II (Chondi, Maharashtra, India/2011) ©Hélène Binet

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スタジオ・ムンバイを主宰する建築家ビジョイ・ジェイン氏。インドの伝統文化に基づいた作品をつくり続けている。

 

 

 

 

 

会場:TOTOギャラリー・間

(東京都港区南青山1-24-3 TOTO乃木坂ビル3F)

会期:7/12(木)~9/22(土)

開館時間:11:00~18:00(金は19:00)

休館日:日・月曜日、祝日、8/12(日)~20(月)

入場料:無料

お問い合わせ先:03-3402-1010

http://www.toto.co.jp/gallerma/

 

 

 

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