デザインインフォメーション

2012.07.01

建築家ユニットSANAAがデザイン
有機的フォルムのベンチ「Flower」

三方向に伸びやかに広がるユニークなデザインが目を引くベンチ「Flower(フラワー)」。その名のとおり「花」のようであり「三つ葉のクローバー」のようにも見える。2001年の誕生以来、世界的な建築プロジェクトのためだけに少数生産が繰り返されてきたベンチだが、このたび量産品として正式に発表された。

 

 

世界的な公共建築のために少数生産された

「Flower(フラワー)」がついに量産販売を開始

 

デザインを手がけたのは、ふたりの建築家、妹島和世さんと西沢立衛さんによる建築家ユニット、SANAA(サナー)だ。はじめて「Flower」が登場したのは、伊東豊雄建築設計事務所が設計した「せんだいメディアテーク」の児童図書館。2001年のことである。

 

その後も、SANAAが設計した「金沢21世紀美術館」やロンドンの「Serpentine Gallery Pavilion 2009」など、Flowerが採用されるたびに、必要な数だけ世に送り出されてきた。

 

しかし2010年、スイスのローザンヌに完成した「ローザンヌ連邦工科大学ラーニングセンター」への設置が決まったことを機に、SANAAとVitra社で開発を開始。幅広いプロジェクトに対応できるよう、量産されることになったのだ。

 

伊東豊雄建築設計事務所を経て独立した妹島和世さんと、妹島和世建築設計事務所を経て独立した西沢立衛さん。1995年から、SANAAとして活動を続けるふたりは、「シドニー現代美術館新館」のコンペをはじめ数々の世界コンペで入賞を遂げてきた。

 

デトロイトの「トレド美術館ガラスパビリオン」、「ディオール表参道」、「海の駅なおしま」、「ルーブル美術館のランス分館」、ニューヨークの「ニュー・ミュージアム」など、国内外を問わず活躍の場を広げ、2010年には「建築界のノーベル賞」とも称される「プリツカー賞」を受賞、世界的な建築家ユニットとして注目を浴びている。

 

 

 

 

 

 

「Flower(フラワー)」をデザインしたSANAA(サナー)。妹島和世+西沢立衛による建築家ユニットで、「建築界のノーベル賞」とも言われるプリツカー賞を受賞。

 

 

 

2010年に完成したスイス、ローザンヌの「ローレックス・ラーニングセンター」。スイス連邦工科大学ローザンヌ校の施設で、「Flower(フラワー)」の美しいラインがマッチしている。

 

 

 

 

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