行ってみたいデザイン空間
木々の緑を感じながら、明るい窓向きのチェアでリラックスできる診察室。
デザイン空間でスタッフの集中力がアップ
患者さんはリラックスして治療を受けられる効果も
なぜ、矯正歯科クリニックをデザイン空間にしたのか。院長の佐本 博氏にうかがった。
「もともとデザインや音楽に興味があったんですが、気に入ったデザイン空間にいることで、診察にも集中したいと思っていました。歯科をオープンする際、自分が考えていたイメージをデザイナーの方に伝えることで、希望通りのデザイン空間がつくれたと思います」
デザインを手がけたのは、ジョイントセンターの原 兆英氏と原 成光氏。佐本さんが伝えた“石”と“花”というイメージをもとに、デザインに落とし込んでいった。
光沢のある床面と壁面がクールな印象を与える一方、淡いベージュの天井がやわらかい空気感を演出。自然光と間接照明を組み合わせることで、絶妙なコントラストも生み出されている。
治療用の椅子や機器もデザイン性を重視して選んだ。設置しているのは、ドイツのシロナ社のユニット。患者さんにとって快適で、歯科医師にとっても作業がしやすいだけでなく、床との合わせ目処理まで美しくデザインされた治療椅子だ。
器具を置くトレイや脱脂綿の容器なども、機能だけで言えばステンレス製で十分。しかし、白い陶器を採用し、病院にありがちな冷たい印象を払拭している。
クリニック内に、フラワーアレンジメントを飾っているのも特徴のひとつ。毎週活けかえることで季節感を演出すると同時に、生花がシンプルなインテリアを活き活きと見せてくれる。
「この空間で仕事を続けていくうちに、最初はわからなかったデザイナーさんの細かな配慮に気づくようになりました。クールすぎず機能性に長けた空間は、ものすごく集中できますし、脳の回転もはやくなって仕事の効率があがるんです。患者さんからも、緊張せずに落ち着いて治療が受けられる、と好評です」
治療を受けるだけでなく、その時間を心地よい空間で安心して過ごせることも大切な要素。デザイン・クリニックはますます進化していきそうな気配だ。
診察室に添えられた季節のフラワーアレンジメント。専任のフラワーデザイナーが定期的に花を入れ替えている。
■問い合わせ
青山アール矯正歯科
マウスピースによる矯正治療を専門に行う歯科クリニック。ワイヤーを使用しない最先端の矯正治療は保険適用外で、診療は完全予約制となっている。
住所:東京都港区南青山1-15-2 越山ビル2F
電話:03-3746-4180
診療時間:11:00~14:00、15:00~19:30(土曜日は10:00~13:00、14:00~18:30)
休診日:木曜、日曜、祝日