デザインインフォメーション
3日間で5万3000人以上の来場者が予想されるアートフェア東京。
「アートフェア東京2014」の見どころ
東京画廊+BTAPの山本豊津氏に聞く
出展者のひとりであり、アートフェア東京実行委員会のボードメンバーも務める「東京画廊+BTAP」の山本豊津氏に、今回のアートフェアの見どころをうかがった。
「今年は、現代美術のジャンルが充実しています。会場内には、国内の現代美術の主だったギャラリー15軒を集めて“Gプラス”というエリアを設けました。
全体的に、マーケットの活気が感じられるのも特徴。昨年、MoMAとグッゲンハイムで戦後の日本で一時代を築いたアヴァンギャルド・アートの展覧会が開催された影響も大きいと思いますが、日本独自のものに自信を持って発信している感じがします。
近年、コンテンポラリー・アートの分野では、奈良美智さんや村上 隆さんががんばってきました。さらに彼ら以前の作家たちも浮かび上がって活気が出てきている、という印象です」
また、山本氏はモリモトが協賛する特別企画『アーティスティック・プラクティス-日本が創った近代』にも注目。1920年代から1990年代までの日本の近代絵画の名作22点を一堂に集めて時代を追いながら展示することで、日本独特の絵画の「型」の系譜を知ることができる内容になっている。
「近代絵画が生まれた時代は日本国内にもアートの市場があったため、海外にあまり作品が出て行かず、世界にはあまり広まっていません。しかし、日本独自の発展を遂げた秀作もたくさんあります。
今回の企画展示では、具象から抽象を経て再び具象に回帰してくる様子など、日本の近代絵画の流れがよくわかります。歴史を積み重ねていくなかで、日本でなにが起きていたのか、絵画を通して見ていただきたいですね」
佐伯祐三、藤田嗣治から高山辰雄まで、日本を代表する洋画家、日本画家たちの作品を同時に間近で見られる機会はめったにない。日本人にしか描けない近代絵画の名作の数々も、この機会にぜひご覧いただきたい。
アートフェア東京2014は、国際展や美術館で見たアーティストの作品を購入できるチャンスだ。今年は関連イベントや特別企画も多い。ぜひとも会期中に足を運んでみてはいかがだろう。
妖怪を描いた笛田亜希さんの「百鬼夜行」シリーズを展示した「大屋書房」。軸装されている作品の「ききながし」は、昔から馴染みのある妖怪ではなく、笛田さんが生み出した妖怪だ。
アートフェア東京2014
会期:3月7日(金)~3月9日(日)
会場:東京国際フォーラム 展示ホール
時間:3月7日(金)11:00~21:00、 3月8日(土)11:00~20:00、3月9日(日)10:30~17:00
料金:1-DAYパスポート2000円(税込)
※1-DAY パスポートで一般会期中の1日に限り自由に入退場ができます
3-DAYパスポート 3500円(税込)
※3-DAY パスポートで一般会期中自由に入退場ができます
住所:東京都千代田区丸の内3-5-1
電話:03-5808-1451(アートフェア東京実行委員会)
http://artfairtokyo.com/