WELLNESS LOUNGE

2016.01.20

日本初!足の悩みに
特化したクリニック
[表参道]

ヒールのせいか足が痛い、疲れやすい、タコができる……。外反母趾ではなくても足にまつわるトラブルを抱えている女性は多いのでは。そんな時、シューフィッターのいる靴屋さんに相談したり、自分の足に合うインソールを試すのもいいでしょう。欧米には「足病学」という専門の医学があり、足が痛くなったら足の病院に行くのが一般的だといいます。そこで日本初の足の痛みや変形に特化したクリニック、「足のクリニック 表参道」に行ってきました。保険診療で診てもらえ、足型を取ってオーダーメードの治療用インソールも作れます。

 

 

“何だか足が疲れやすい”

“ハイヒールが楽”は危険なサイン

 

表参道・スパイラルビルの左側の路地を入ってすぐ左、石造りのビルの3階に「足のクリニック 表参道」はあります。診察はすべて予約制。電話もしくはwebで予約します。ドクターは全部で8人。それぞれ専門の診療科があるので、予約の際に症状や悩みを告げて、いちばんフィットするドクターの診療日に予約を入れてもらいます。

 

ベージュを基調にした明るい診察室。サロンのような柔らかい雰囲気の中、ポダイアトリー(足病学)チェアというアメリカの足専門医では必須の診察、診療用の椅子を採用。

 

 

受付のある待合ルームは白壁に木の扉、シャンデリア、絵画などが配された落ち着きのある空間。

 

 

木の扉を開けて診察室に入ると、そこには優しい面差しの桑原靖院長。「外反母趾ではないのですが、長時間歩いたりすると足裏が痛いんです」と私自身の足の悩みを伝えました。

すると靴と靴下を脱いでマットの上に立つように言われました。立ち姿を見て「ずい分、内側に足が倒れていますね」と桑原院長。

 

かかとの骨は左右に倒れやすく、土踏まずには骨がありません。足が内側に倒れることによって骨の位置がずれ、足本来のアーチが崩れて土踏まずがなくなる。実はこの症状を扁平足というのだそうです。

「え? 扁平足なんですか。アーチはしっかりあると思い込んでいました」と動揺しっぱなしの私。扁平足は様々な足の病気の原因になるだけでなく、身体の筋骨系全体のバランスをも崩してしまう可能性が高いのだとか。

 

「欧米は靴文化が進んでいるから、婦人科とか泌尿器科があるように“足科”があるんですよ。女性は男性より身体が柔らかいため、足トラブルが4倍多いと言われています。重心や骨盤を前傾させるハイヒールによるトラブルもありますね」と桑原院長。

しかしハイヒールを履かなければ外反母趾にならないというわけでもない。ただしハイヒールを履いていては、外反母趾の進行は止められないのだそうです。

 

「新品のハイヒールで半日ぐらい平気で歩き回れる友人がいますが、アーチがしっかりしているんでしょうね」と話すと桑原院長はちょっと小首を傾げてう~んという表情。

「実はハイヒールの方がフラットシューズより楽だというのも危険なサインなんです。ずっとアキレス腱が縮まったままになってしまうので。アキレス腱ストレッチが有効です」(桑原院長)

 

(左)診察室の隣にあるレントゲン室。立位レントゲンを撮ることで足の構造、状態がよりわかる。(右)レントゲン撮影した画像をiPadで見せながら説明する桑原靖院長。

 

 

 

インソールで補正すれば

かなり改善する可能性大

 

「一概には言えませんが、適正なインソールを入れることで足の症状が劇的に良くなる人もいますよ」と桑原院長。

私の場合、柔らかいジェル状のインソールを入れて足裏の衝撃を和らげていたと伝えると、柔らかいものでは体重が支えられないのだとか。しかし固い素材で足に合っていないと、違う痛みが出てきてしまうこともあるそうです。

 

市販のものでも足の形に合っていれば効果は期待できますが、「足のクリニック 表参道」では足型を取ってオーダーメードの治療用インソールを作ることもできるのは心強い。

よりきちんと足の状態を診るためにレントゲンを撮ることになりました。

立ったまま正面からと板を挟んで横向きで左右を撮影。撮ったレントゲン画像は、瞬く間にiPadで説明を受けながら見ることができます。

サロンのような雰囲気ながら、このような最新のテクノロジーが頼もしい限り。

 

「親指に比べて人差し指に当たる第2趾が長いですね。だから負担が細い骨の第2趾にかかってしまう。それで足の裏のその辺りが痛くなる。タコも少しできているし、立つ力を分散させようと指も曲がってハンマートゥ気味です」と桑原院長の診断。

 

足型を取って約2~3週間でインソールは出来上がるそうです。

「ここにサンプルがあるから靴に入れてみましょう。足が歪まずに正しいポジションにあると、本来の力が発揮できると思いますよ」(桑原院長)

 

靴に入れたインソールは痛いと感じていたハイヒールの接地点ではなく、土踏まずとかかとの部分をしっかりサポート。これで楽になれるのかなと半信半疑でした。しかも固い!

両手を繋いで腕を出すように指示されて、「???」と思った瞬間に桑原院長が体重全てをかけて私の腕にぶら下がったのです。

「75Kgのボクを支えられるんですよ。次はインソールなしで同じことをしてみましょう」と言われ、インソールを脱いで挑戦。全くムリでした。正しいポジションだと想像以上の力が発揮できることがわかりました。

 

今まで自己判断でケアしていたつもりが、実は役立っていなかったこと。しかも扁平足とも思っていなかったので診察結果は衝撃でした。ただしきちんと診てもらえば、かなり改善できることもわかりホッとしました。

もし何か足指爪にトラブルがあるのなら、まずは相談してみるのがいいのでは。

 

(左)オーダーメードの治療用インソールを作る場合はまず足型を取る。(右)インソールは症状に応じて一部が保険適応。

(左)オーダーメードの治療用インソールを作る場合はまず足型を取る。(右)インソールは症状に応じて一部が保険適応。

 

 

 

 

 

足のクリニック 表参道 

 

住所:東京都港区南青山5-6-24 南青山ステラハウス3階

電話:03-6434-1082

診察:10:00~13:30、15:00~19:00

休診:祝日、年末年始

HP:http://ashi-clinic.jp/(24時間インターネット予約受付中)

診療科目:整形外科、形成外科、皮膚科

(取材・文 大関 薫)


PROFILE   大関 薫

ダイビング専門誌編集を経てフリーランスライターに。美容もインテリア雑貨も料理も何でもござれ。「気持ちいいこと」「面白いこと」「美味しいこと」を国内外で探しています。 お客様!目線でレポします。

※掲載の情報は、2016年1月20日時点のものです。

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