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2016.07.15

夏休みは親子で忍者体験しよう
「The NINJA -忍者ってナンジャ!?- 」開催中

夏休みが目前となりました。今回はそんな時期にぴったりのイベントをご紹介します。お台場にある日本科学未来館では、企画展「The NINJA -忍者ってナンジャ!?- 」が開催されています。いまだ多くの謎に包まれた忍者の実態に迫る展示の数々や、体を動かして修行体験ができる体験コーナーもかなりの充実ぶり。子どもはもちろん大人でも、家族みんなで楽しめるイベントです。

 

プレス内覧会には、ゲストのお笑いトリオのパンサーが忍者姿で登場。グッズでコラボ展開中のハローキティも応援に駆けつけ、会場を沸かせました。

プレス内覧会には、ゲストのお笑いトリオのパンサーが忍者姿で登場。グッズでコラボ展開中のハローキティも応援に駆けつけ、会場を沸かせました。

 

いまだ謎が多い忍者のリアルな姿

三重大学などでの学術研究の成果も

 

いまやクールジャパンの代表格として世界中で注目を集める「忍者」。

 

映画やアニメなどで描かれる忍者の姿は、高い壁を軽々と飛び越え、水の上をスイスイ歩き、敵に手裏剣を打ってドロンと消える。そんな超人的な姿が定着していますよね。しかしその実態を伝える資料はとても少なく、いまだ謎に満ちているそうです。

 

企画展「The NINJA -忍者ってナンジャ!?- 」(以下、忍者展)は、知られらざる忍者の真実の姿を解き明かす企画展です。

 

一歩会場に入ると、そこは「忍者研究室」。マンガ『カムイ伝』や池波正太郎の小説、忍者映画のポスターなど約750点の資料がずらりと並び、見ているだけでワクワクします。

 

忍者の実像に迫る手がかりとなった『万川集海』や『忍秘伝』など、江戸時代の忍者が記したとされる貴重な忍術書は必見です。

 

子どもたちもナンジャ大滝に向かって決めポーズ。

子どもたちもナンジャ大滝に向かって決めポーズ。

 

会場なかほどでは、「手裏剣」や「忍び熊手」、「忍び刀」などの忍術道具を見ることができます。手裏剣には十字、六方、棒型などさまざまな形があり、忍者はこんなにも多くの種類の手裏剣を使い分けていたのかとびっくり!

 

忍者展の総合監修を手がけるのは、2012年より本格的な忍者研究を行なう三重大学の山田雄司教授。

 

山田教授によると、「黒装束に身を包み格好良く立ち回るという一般的なイメージの反面、実際の忍者は戦いをなるべく避け情報戦を好み、他国の忍者とつながり情報を得るなどのコミュニケーション能力にも長けていた」そう。

 

こうした本格的な研究結果に基づく忍者の知られざる一面が垣間見えるのは、今回の「忍者展」が初めてかもしれません。

 

忍者修行ができるように、「体をきたえよ」「技をきわめよ」「心をみがけ」などのコーナーに分かれている。

忍者修行ができるように、「体をきたえよ」「技をきわめよ」「心をみがけ」などのコーナーに分かれている。

 

貴重な忍術書や忍者道具など多数展示。(左)「万川集海」(伊賀流忍者博物館蔵)。(右)「手裏剣」。

貴重な忍術書や忍者道具など多数展示。(左)「万川集海」(伊賀流忍者博物館蔵)。(右)「手裏剣」。

 

五感をフルに使った忍者修行を体験

修行後には「忍者認定証」がもらえる!

 

そして「忍者展」のもうひとつの大きな魅力が、「心・技・体」3つのステージからなる忍術修行体験。

 

修行体験コーナーでは、子どもたちはもちろん、大人も夢中になって体験していました。

 

最初のステージ「体」では、忍者の基本的な体の動かし方を学びます。音を立てずに歩く「忍び足」や3メートル先の的を狙う「手裏剣打ち」、さらには聴覚、嗅覚、触覚などの五感を鍛える修行を体験できます。

 

とくに、指先の感覚だけを頼りに壁の向こうにあるものが何かを当てる仕掛けには、大人でもドキドキしてしまうはず。

 

「技」では、潜入や情報収集のための「変装術」、動物や自然になりすます「隠れ身の術」、狼煙やあぶり出しといった「伝達術」などを学びます。忍者は心理学や地学、天文学など多くの知識を実践的に使いこなしていたといいます。

 

「心・技・体」の総合的な力を備えた忍者。修行体験や記憶術など、忍者のさまざまな能力を展示・紹介している。

「心・技・体」の総合的な力を備えた忍者。修行体験や記憶術など、忍者のさまざまな能力を展示・紹介している。

 

最後のステージ「心」では、呼吸法や瞑想など、集中力を高めるための精神統一の手段を紹介。9つの印を結び、忍者が大切な場面で力を発揮するために行なっていた心の準備を体験します。

 

3つのステージすべての修行を終えると、日本忍者協議会公認の「忍者認定証」が与えられ、立派な忍者として認められます。

 

昔から映画やアニメでたくさん描かれてきた分日本人にとって馴染み深い忍者ですが、実は思い描いていたよりずっと奥が深いものでした。

 

体力と精神力を鍛え、自然の知識や知恵も駆使し、精神をコントロールしながら何事も臨機応変に対応する。そんな忍者の姿から、私たちが現代を生き抜くヒントが学べそうです。

 

夏休み、忍者の「真実の姿」について親子で学んでみませんか? 自由研究に悩んでいる子どもにもぴったりの企画展です。会期中は山田教授をはじめ、研究者による講演やワークショップも開催予定なので、詳しくはHPでチェックを。

 

(取材・文、開 洋美)

 

子どもたちも忍者になった気分で手裏剣打ちを体験。

子どもたちも忍者になった気分で手裏剣打ちを体験。

 

ゲストのパンサーも参加。忍者修行には生き抜くヒントがいっぱい。

ゲストのパンサーも参加。忍者修行には生き抜くヒントがいっぱい。

 

 

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企画展「The NINJA -忍者ってナンジャ!?- 」

会期:7月2日(土)〜10月10日(月・祝)

会場:日本科学未来館 1階 企画展ゾーン

住所:東京都江東区青海2−3−6

時間:10:00〜17:00(入場券の購入および入場は閉館30分前まで)

休館日:7/5、7/12、9/6、9/13、9/20、9/27、10/4(すべて火曜)

入場料:大人(19歳以上)1600円、中人(小学生〜18歳以下)1000円 ※中人(土曜日)900円、小人(3歳〜小学生未満)500円、2歳以下無料

お問い合わせ:03-3570-9151(日本科学未来館)

http://ninjaten.com

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