デザインインフォメーション
テレビ美術の世界をのぞいて見よう!
“テレビノヒミツ展”開催中
テレビ美術を知ってもらいたいと、フジテレビが2013年より開催しているデザインフェスティバル。第3回となるデザインフェスティバル2015“テレビノヒミツ展”は、「テレビ美術を通じてテレビをもっと楽しく見てもらおう」をテーマに、ドラマセットにスポットを当てて制作過程を立体的に展示。ドラマづくりのヒミツを大解剖している。
ドラマ「ディア・シスター」の
制作過程の美術セットを実物展示
2014年10月~12月に放送された石原さとみさん主演のドラマ「ディア・シスター」。
会場には、三代目J Soul Brothers/HXILEの岩田剛典さんが演じた櫻庭永人が住んだ部屋=トレーラーハウスの実物を展示。
ロケハン→作図→建込み→セット完成まで、どのように作られているかを解説つきで見ることができ、実際に使われたセットに入れる貴重な体験もできる。
期間中の2月28日(土)/(1)14:00~(2)15:00~には、このドラマの美術デザインを手がけた鈴木賢太氏による『デザインのヒミツツアー』も行われる。
実際にあるトレーラーハウスを忠実に再現。天地はライティングと撮影がしやすいように高めに作られていることや、ソファの高さの工夫、キャラクターに合わせたインテリアコーディネート、予算など、さらに詳しい制作秘話や裏話などを聞けるのも楽しみのひとつ。
番組をつくり上げる面白さを、美術デザイナーの視点でアプローチできるのは興味深い。
現在、放送中の人気ドラマや
海外ドラマの美術セットのデザインも展示
また、2015年1月クールのドラマ「デート~恋とはどんなものかしら」(月曜9時)、「ゴーストライター」(火曜9時)、「残念な夫」(水曜10時)、「問題のあるレストラン」(木曜10時)のドラマセットのデザイン画や図面を交え、パネルで紹介。
テレビ美術を知ることで、現在放送中のドラマも新たな視点で見ることができる。
さらに、昨年12月に放送されたドラマ「隣のレジの梅木さん」(第26回フジテレビヤングシナリオ大賞)の撮影で使用された美術制作物や実物展示。2015年新春ドラマスペシャル「大使閣下の料理人」のベトナム市場を再現したセットの建込みメイキング映像も。
一方、フジテレビ美術制作局と交流のあるシンガポール、韓国、インドのテレビ番組のセットデザインの展示も公開。シンガポールの多様な文化を考慮したデザインやシンメトリーが多いインドなど、各国それぞれ特徴あるセット作りも楽しめる。
最終日の3月1日(日)には、12:30~近年、世界的大ヒットとなったインド映画「きっと、うまくいく」(171分)をシアターモール内のマルチシアターで放映。15:45~は講演会「インドドラマのデザインのヒミツ」が行われるなど、エンターテイメントなイベントも盛り沢山だ。
このデザインフェスティバルは、視聴者にもっとテレビ美術を知ってもらい、親近感を持ってもらいたいという思いとともに、もっとテレビ美術を目指す若者が増えて欲しいという思いもあるという。
80年代にはトレンディドラマを生み出したフジテレビ。テレビの美術には時代時代が反映されている。見る楽しさはもちろん、つくり手の情熱とともに作る楽しさも感じられる展示となっている。
(文・石塚真由美、撮影・川野結李歌)
第3回デザインフェスティバル2015 “テレビノヒミツ展”
会期:2015年2月20日(金)~3月1日(日)10:00~18:00
会場:フジテレビ 1Fシアターモールおよびマルチシアター
住所:東京都港区台場2-4-8
入場料:無料