デザインセレクション
日本のミッドセンチュリー・デザイン
ペンダントライト「ランパス」が復刻!
1950年代後半から60年代にかけて、日本発のデザイン照明として人気を誇った「LAMPAS(ランパス)」シリーズがYAMAGIWAから復刻された。やわらかなラインの乳白のシェードから広がる灯りに、あらためて注目したい。
砡(ぎょく)ガラスにクリアガラスを重ねた
シンプルでシックな手吹きのペンダントライト
保谷クリスタル硝子製造所(現・HOYA)のプロダクトデザイナー、佐々文夫が1958年にデザインしたペンダントライト「ランパス」。乳白色のシェードは、当時、同社で積極的に商品開発が進められていたクリスタル食器との調和を意識したもので、多くのモダン住宅や商業空間にも採用されたという。
19世紀中期といえば、チャールズ&レイ・イームズ、ジョージ・ネルソン、イサム・ノグチ、エーロ・サーリネン、アルヴァ・アアルト、ハンス・J・ウェグナー、アルネ・ヤコブセン、ヴェルナー・パントン、柳 宗理らが活躍し、デザインの新たな潮流が生まれた時代だ。
高度成長期を迎えた日本でもデザイン性の高い住宅や商業施設が増えるなか、ランパスは誕生したのである。
今回、YAMAGIWAは、さまざまなデザインのなかから4タイプをセレクト。空間を選ばずに使えるようサイズダウンして復刻した。砡(ぎょく)ガラスをベースにクリアガラスを重ねて透明感を出し、最後にマット加工を施したシェードは、シンプルでシック。ハンドワークでしか出せないやわらかな風合いにも当時の空気感が漂う。
いまなお世界中で愛され続けているミッドセンチュリーモダンや北欧モダンのデザインとの相性もよく、レトロな空間にもモダンな空間にもマッチする。複数のランパスを組み合わせて多灯吊りを愉しむのもおすすめだ。
佐々 文夫(ささ ふみお)プロダクトデザイナー 1924-2000
1924年:徳島県生まれ
1949年:(株)保谷クリスタル硝子製作所(現HOYA株式会社)入社
1983年:(株)保谷硝子(現HOYA株式会社)専務取締役クリスタル事業部長
1989年:HOYA EUROPE B.V.取締役社長
1991年:HOYA(株)特別顧問
活動歴
1958年:BULLUSELS万国博にてクリスタルガラス製品グランプリ受賞
1978年:第6回国井喜多郎産業工芸賞受賞
1979年:NEW GLASS展(コーニング美術館 USA)
1988年:ART EM VIDRO JAPAO展(サンパウロ美術館 BRZ)
yamagiwa tokyo
住所:東京都港区南青山2-27-25 ヒューリック南青山ビル9階
電話:03-6741-5800
営業時間:11:00~18:00
定休日:水曜日、日曜日、祝日