丸の内スペシャル行ってみたいデザイン空間
谷口吉郎氏が設計した茶室・朝夕菴(ちょうせきあん)。ロビーを望む館内の一角にあり、
季節にあわせた茶道具を展示する。
茶室。1975年、表千家家元即中斎宗匠を迎え「朝夕菴」披きの茶会を行った。
「日本絵画の魅惑」が開催中
日本絵画の美を自由に感じとれる展示構成
いま出光美術館では、「日本絵画の魅惑」の後期展示が開催されている。
出光美術館の日本絵画コレクションの中でも、鎌倉時代から江戸時代までの最も充実したジャンルの名品を集めて展示。著名な作品はもちろんのこと、知られざる逸品にも触れることができる。
日本絵画の素晴らしさを素直に知ってもらいたいということから、敢えてテーマは設けていない。鎌倉から江戸時代にかけて日本絵画史をたどる構成で、時代を追いながら、日本絵画の美しさを自由に観てもらいたいというのが狙いになっている。
アニメ映画の源流ともいえる「絵巻」から始まり、「仏画」、「室町時代水墨画」、「室町時代やまと絵屏風」、「近世初期風俗画」、「浮世絵」、「文人画」、「琳派」、「狩野派と長谷川等伯」、「仙厓」とジャンルを分けて、それぞれの時代を彩った作品を通して、日本の美を感じることができる。
また、各ジャンルから代表的な作品を選び、従来の正統的な絵画鑑賞をふまえた上で、「鑑賞のツボ」という独自の視点によるミニ解説を付けて紹介。これまで気づかれてこなかった日本絵画の新たな面白さも伝えている。
古美術の展覧会というと難しい学術的な展示になりがちだが、もっと自由に日本美術を楽しく感じてもらいたいというのが、今回の展覧会の特徴になっている。また、各時代を彩った日本のやきものを随所に展示しているのも興味深い。
ビジネスの中心としての丸の内エリア。しかし、週末には仕事を離れて出光美術館で豊かな時間を過ごしてみてはいかがだろう。オフィス街の丸の内ではない、もうひとつの静かな丸の内を体験できるはずだ。
出光美術館
住所:東京都千代田区丸の内3-1-1 帝劇ビル9階(出光専用エレベーター9階)
電話:03-5777-8600(展覧会案内)
開館時間:午前10時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
毎週金曜日は午後7時まで(入館は午後6時30分まで)
休館日:毎週月曜日(ただし月曜日が祝日および振替休日の場合は開館)
入場料:一般 1000円/ 高校・大学生 700円/ 中学生以下無料(保護者の同伴が必要)
*各種割引についてはウェブサイトを参照