せきねきょうこの気まま旅

2018.10.26

[第16回]アマンジウォ
~中央ジャワ/インドネシア~
遺跡と共に美しき時を刻む神々しきリゾートに憩う

円形のロンドと呼ばれる美しいメイン棟には、レセプション、レストラン、ショップ、ライブラリィ、ラウンジ、そして2階には大きなギャラリーがあり絵画展や美術品店なども時々開催。

 

インドネシアのジャワ島中央部は鬱蒼と茂るジャングルに覆われ、その合間を縫うように、田んぼやのどかな畑が随所に広がり、水牛が草を食み、ココナッツの木々が風になびく…そんな風景がジャワらしい旅情を誘ってくれます。熱帯のジャワは、こうした豊かな自然とは裏腹に、近年爆発を何度か繰り返すメラピ火山など、厳しい自然の成り立ちが雄壮な情景を作り上げているのです。そんなジャワ島の中東部には素朴で優しい人々が、昔ながらの生活をのんびりと送る光景が広がり、旅人の心を癒してくれます。

 

 

ゲストが到着すると、こうして村の少女たちがダンスを披露したり、花びらのシャワーで迎えてくれる。

メイン棟の中心を成すのは半円形のダイニングルーム。黄金に輝く天井、大きな彫刻壁、風の抜ける快適なダイニングはローカルな料理の他、南アジア料理、インターナショナルな料理も提供。

 

 

世界中の旅人が憧れる至高のリゾート「アマンジウォ」は、この中央ジャワの熱帯雨林に包まれ、ケドゥ盆地の小さな村Magelanの一画にあり、連なる小高い山の麓に静かに佇んでいます。この地を訪れるには、首都ジャカルタから飛行機で1時間半飛び、ジャワの玄関口である飛行場からは、迎えのアマン送迎車でさらに1時間40分ほど走ります。強いオーラを発するアマンジウォはこの村のケドゥ盆地に位置し、1997年の開業以来、少し離れたユネスコ世界遺産「ボロブドゥール寺院」とともに時を刻んできました。

 

 

ダレム・ジウォ・スイートのサロン/リゾート内で最大級の「ダレム・ジウォ・スィート」は寝室が2つ、共有のサロン(写真)、大きなプライベートプール付き。

 

 

15mのプライベートプール、その先はアマンジウォが所有する畑が広がる。

 

 

寝室はどこも同じデザインでスィートもこのタイプ。無駄のないシンプルエレガンスはアマンの特徴。

 

 

世界中から多くの旅行者や遺跡マニアが押し寄せる「ボロブドゥール寺院」は、アマンジウォからは車で15分、3~4kmの距離に鎮座しています。8~9世紀に建造されたとされるこの荘厳な寺院が、900年以上もの間、誰からも発見されなかったこと、そして1814年頃に当時のジャワ副総督だった英国人とオランダ人技師によって、土に埋もれていたこのピラミッド型遺跡が発見されたと言われています。900年以上もの間なぜ見つからなかったのか、その答えは今も様々な憶測があり謎ですが、アマンジウォは、この奇跡の寺院に敬意を払い、遺跡と共にあるリゾートとしてデザインされ建てられました。神々しいほどの美しさ、静謐な空気に包まれる唯一無二のリゾートは、1997年のオープン以来、今も尚、世界中のセレブリティやリピーターゲストが絶えず、深く愛されているリゾートなのです。

 

 

早朝4時頃に起きて訪れるボロブドゥール遺跡の上からは、こうした感動的な朝陽が望める。右の高い山が活火山のムラピ山(火の山の意味)。

遺跡見学後は馬車で村を巡りつつ、アマンジウォの持つ快適な場所でピクニック朝食。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アクティビティのひとつ、人気のモーニングヨガ。朝の清々しい空気の中でインストラクターと共に。

アクティビティ人気のもう一つは、象に乗って散策をするエレファントライディング。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

‘平和なる魂’と言う意味を持つアマジウォのメイン棟の入り口からは、まっすぐ先にボロブドゥール遺跡が見渡せ、まるで額縁に入った写真のように見えることから、訪れるゲストは誰もがこの情景に感動し心を震わせます。リゾートの設計者であるエド・タートル氏の世界感は、世界中の多くのリゾートファンを感動させるばかりか、タートル氏自身も、アーキテクトとしての存在感がこのリゾートによって世界に高く評価されるきっかけとなったのです。

 

アマンジウォの滞在者が必ず一度は訪れるのが遺跡です。早朝4時45分にリゾートを出て、アマンジウォ滞在者だけに許された一般客よりも少し早い時間に、ボロブドゥール寺院に入り、懐中電灯で遺跡に登り、朝日の出る最高の時を待つのです。その朝日は、煙を吐くムラピ火山と隣の山の間あたりに上ってきます。感動的な朝陽を拝んだあとは遺跡見学をし、その後、近くの村を馬車で周り、アマンジウォが所有する穏やかな地でピクニック朝食を楽しみます。最高の1日が、遺跡と共に始まるアマンジウォ滞在の醍醐味です。

 

文/せきねきょうこ
Photos: @AMAN

 

せきねきょうこ/ホテルジャーナリスト

スイス山岳地での観光局勤務、その後の仏語通訳を経て1994年から現職。世界のホテルや旅館の「環境問題、癒し、もてなし」を主題に現場取材を貫く。スクープも多々、雑誌、新聞、ウェブを中心に連載多数。ホテルのアドバイザー、コンサルタントも。著書多数、現在、新刊出版を準備中。

http://www.kyokosekine.com

 

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