せきねきょうこの気まま旅
[第2回] イスタパ・シワタネホ
メキシコの絶景リゾート地へ
伝統と今を味わう贅沢三昧の旅
今回の旅は、あまり人には教えたくないメキシコ太平洋岸にある至極の小さなリゾート地、イスタパ&シワタネホです。どこまでも続く碧いビーチに、個性的で世界のどこにもないような唯一無二のビーチリゾートが多い中、ひと際ゴージャスなカペラ・イスタパを訪ねました。
「メキシコのリゾートを知らずして、リゾートを語ってほしくない」と、メキシコを訪れるたびにいつも思うのです。
メキシコは国土面積が日本の5倍もあり、多様な民族と文化、伝統、そしてマヤやアステカを代表する古代文明が栄え、当時は高度文明が世界を席巻していました。それだけに華麗な文化の名残や、センスの良い独特な色彩感覚や優れたアートなどが、世界中の建築家やアーティストを魅了してやみません。
ホテルやリゾートも同様です。とても個性的であり、世界のどこにもない、その土地ならではの伝統と感性を宿したホテルやリゾートが多いのです。そのメキシコへの旅は、広すぎて一度にすべてを周ることができず、通いに通って気がつけば20回を数えました。
ここにご紹介するイスタパ&シワタネホは、あまり人には教えたくないメキシコ太平洋岸にある至極の小さなリゾート地。この地から240㎞ほど海岸を南下れば、かつて一世を風靡し世界的なリゾート地となったアカプルコがあります。イスタパとシワタネホの2つの町の名を並べて使うのは、町が隣り合い飛行場もいっしょだからという理由なのだそう。
まずはメキシコシティで15時間ほどの飛行機旅の疲れを癒し、翌日に国内線でイスタパ・シワタネホに向かいました。
世界最高峰のリゾートの一つ、カペラ・イスタパ
突き出た半島の上から見える海は絶景
目指すリゾート「カペラ・イスタパ」は、ウルトラ・ラグジュアリィリゾートと呼ばれる世界最高峰のリゾートの一つです。グランドオープンは2008年12月12日。イスタパの町外れに続く、静謐な半島の崖の上に建てられました。
ですから海を一人占めするような絶景にあり、いくら見ていても飽きることのない美しさは涙が出るほど感動的です。部屋数はわずか59室。海に突き出た半島の上から見る景色は、いうまでもなくロマンチックです。
ここではすべての客室がオーシャンビュー。大きなメインプールも海水のプールもありますが、客室にはすべてにプランジプールが設置されています。
毎夕刻時には、「メキシコ流の特別な飲み方を教えましょう」と、スタッフはローカルなコロナビールと、塩、レモンを部屋に届けてくれ、(ちなみに毎日無料)それと一緒に届けられるのが、美味しいタコス・チップス(通称タコ・チップス)とグァカ・モレです。
メキシコを代表する食べ物ですが、本当に、最高に美味しいために、帰国までには体重を増やしてしまうのです。絶品の食べ物で、一度食べたら止まりません。
3000種類以上もあるといわれるリッチなメキシコ料理ですから、日本では知りえない、伝統料理、スペインに影響を受けた料理、それにマヤ料理、アステカ料理、ユカタン料理から、洗練された現代メキシカンまで、語り始めると…永遠に終わらなくなりそうです。
施設はいうまでもなく豪華ですが、何よりも、温かな国民性のメキシコ人スタッフがかいがいしく世話をしてくれるサービスこそ、ホテルの上質さ、満足な滞在に大きく貢献しているのです。Viva Mexico!!!!
(文・写真/せきねきょうこ)
せきねきょうこ/ホテルジャーナリスト
スイス山岳地での観光局勤務、その後の仏語通訳を経て94年から現職。世界のホテルや旅館の「環境問題、癒し、もてなし」を主題に現場取材を貫く。スクープも多々、雑誌、新聞、ウェブを中心に連載多数。ホテルのアドバイザー、コンサルタントも。著書多数、2018年春の新刊出版準備中。
メキシコシティ:https://www.lonelyplanet.com/mexico/mexico-city
カペラ・イスタパ:http://www.capellahotels.com/ixtapa/