世界のデザイン空間

2012.03.05

グランド・リゾート・バート・ラガッツ GRAND RESORT BAD RAGAZ

 

スイス有数の温泉保養地であるバート・ラガッツは、13世紀にアルプスの山間の村、タミナ峡谷で修道院に発見された源泉で、その効用など は伝説的になっている。この保養地を代表するグランド・リゾート・バート・ラガッツは、5つ星ホテル2棟、カジノ、PGAチャンピオンシップのオフィシャ ルなゴルフ場、施設、各国料理を提供するレストランなどを有する高級スパ・リゾートで、ヨーロッパ中のセレブに利用されている。

1872年に建造されたこのスパには、ホテル宿泊客専用のヨーロッパ最大を誇る大理石仕様のインドアプールがある。2003年に日帰りの近隣住民や一般旅 行客をも対象としたスパ保養施設の建設がプロジェクト化され、チューリッヒを拠点とする建築家グループ、Smolenicky & Partner Architektur が建築デザインを手がけて話題になっている。
館内にはメディカル、マッサージの諸施設がありスタッフは総勢70人。国際的にも知られ、スイスオリンピック委員会のメディカルセンターにも指定されている。スパは水温を体温と同じ36.5度に保たれ、内湯5プールと外湯を有する白い木を使用した最新デザイン設計。

 

CH-7310 Bad Ragatz,Switzerland
+41-081-303-3030
http://www.resortragaz.ch/de/home/
 
 
武藤聖一 (むとうしょういち)
フォトジャーナリスト 千葉県生まれ。明治大学卒業後、デンマークに移住。1972年、SCANPANPRESS社を設立、欧米の建築やデザインを取材して専門誌で執筆、75年からスウェーデン在住。「欧州最新建築」(日経アーキテクチュア)など著書多数。