DRINK MODE

2013.12.18

今宵は繊細な泡で乾杯を!
華やかなシーンに欠かせないフランチャコルタ

1日のスタートにふさわしい気分をしゃきっとさせるフレッシュドリンクや、昼のカフェタイムに味わいたいホットドリンク、夜のくつろぎ時間やナイトキャップに飲みたいお酒まで。日々のリフレッシュ&リラックスにぴったりの注目ドリンクをSUMAUならではの視点でセレクトしてご紹介します。

 

Text by Fukuko HAMADA

 

 

近代的な設備の醸造所で

タイプの異なる味わいを造りだす

 

美しい泡が煌めくお酒を味わう機会の増えるシーズン。特別な一夜には、今、静かに注目されつつあるイタリア・ロンバルディア州フランチャコルタで造られる発泡性ワインを味わってみてはいかがでしょう。

 

フランチャコルタは北イタリアを代表する都市・ミラノの東側に位置する丘陵地帯。高級リゾートとしても知られるコモ湖と、ガルダ湖の間にあるイゼオ湖の南に広がるエリアで、氷河期後、さまざまな土壌が積み重なってできた氷堆積土壌で形成されています。ゆえに、水はけもよく、ブドウ栽培には適した土壌といえます。さらに、場所によりそれぞれ異なる土壌特性を持ち、個性豊かなブドウが育つため、ワイナリーごとにキャラクターの異なる発泡性ワイン、フランチャコルタが造られているというわけです。古くからワイン造りは行われていましたが、リスタートは1960年代から、という比較的新しい地域でもあります。

 

▲16世紀から高級ワインを産出していた地域。現在は、近代的で衛生的な施設で、高品質な

フランチャコルタを造り出す。

 

フランチャコルタはフランスのシャンパーニュと同様に、瓶内二次発酵方式で造られます。イタリア産の発泡性ワインは一般にスプマンテと呼ばれますが、生産者が団結して高品質なワイン造りを追求してきた結果、フランチャコルタは、1995年に瓶内二次発酵方式のみで造られるイタリア・ワインとして初めてのDOCG(統制保障原産地呼称)の認定も受けています。

 

使用できるブドウ品種はシャルドネ、ピノ・ネーロ(果皮が黒い白ブドウ)、ピノ・ビアンコのみ。また、生産方式や瓶内二次発酵の熟成期間もブリュットで最低18ヶ月といったように、タイプごとに細かな規定を定めています。

 

口にしたときのファーストアタックが優しく、熟したブドウ由来の旨みとほどよい酸味、そして、パイナップルのようなトロピカルな風味がどこかに感じられる愛すべきワイン。スティルワインを造ることができるほどの品質、糖度が高いブドウを使用しているため、味わいのレベルが高いのも当然です。辛口のブリュット、ロゼ、ミレッジマート(ヴィンテージ)のほか、糖分を添加しないドサージョゼロ、圧がやや弱めで、クリーミーで繊細な泡が特徴のサテンなど、タイプもさまざま。ヨーロッパだけでなく、日本でも多くの泡好きが一目置く発泡性ワインで、イタリアならではのモダンなデザインのボトルも人気の秘密です。

 

そこで今回は、年末年始の華やかなシーンで飲むべき、おすすめフランチャコルタをピックアップ。

ロゼ、サテン、ドサージョゼロとタイプも異なるので、一緒に楽しむ相手や食事に合わせて選んでみてはいかかでしょう。

 

▲細かく持続性のある泡が立ち上る。

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