ライフスタイリスト
ファッション・クリエーションからとらえた豊かなライフスタイル実現(高橋みどり)

株式会社Oens(オーエンス)代表/イメージング ディレクター
バーニーズニューヨーク宣伝部GM、ジョルジオアルマーニ広報室長など、名立たる有名ブランドで仕事をされた後、イメージング ディレクターとして活躍の場を広げている髙橋みどり氏。ファッションからとらえた都会的なライフスタイルの在り方をおうかがいした。
自分にとってファッションとは
人生そのものとつながっている
――名立たるブランドで仕事をされ、豊富な知識と経験を生かしながら、イメージング ディレクターとして活躍されています。ご自身のファッション哲学からお聞かせください。
自分にとってファッションとは、本当に生きていくことと密接につながっているなと思っているんです。たと えば自分はまだ何をしたいのかよく分かっていなかった20~30代の頃は、自分の生き方にも迷っていたし、ファッションでも自分のスタイルが確立できてな かったように思えます。
でも30代の後半頃から自分なりの仕事のカタチが分かってくると、不思議と自分のファッションも確立でき、髙橋スタイルができてきたように思えます。 ファッションの楽しさも分かってきたし、ファッションを味方につけると仕事もできるようになる。自分にとってファッションとは、人生そのものなのかなって 思っています。
魅力ある自分をつくるためのファッション・センスを磨くには、まずは自分の着たいファッション、似合うスタイルを見つけることから始まると思うんですね。 そして試すことにより感じることができると思います。また自分の興味あることをどんどん体験することで、ファッション・センスも磨かれて、仕事の成功率や 幅も広がってくる。自分の体験の中でからいろんな発見をしていくことが大切ではないでしょうか。
ファッションというのは
すごく人を幸せにしてくれるもの
――都会でのライフスタイルの中で、ファッションが果たす役割とはどういうものでしょうか。
これまでいろいろなファッションの仕事をしてきましたけれど、いつも思うのは洋服1枚につくる人の気持ち とか、これはいい素材の服だとか、身につけた時にホッとするとか、いろんなことを感じさせてくれるんです。だからファッションというのはすごく人を幸せな 気持ちにしてくれるものだと思うんです。
以前は高い服や新しい服、有名ブランドとか、そういうものばかり着ていた時期もありました。でも、いまはそうではなくてファッションというのは人を幸せに する大切なものだという感覚があります。つくる人の服を大切にする気持ちとか丁寧な気持ち、夢みたいなものがファッション一つひとつにすごく詰まっている んです。こういう感じは衣食住すべてにつながっているんではないでしょうか。
ファッションの世界は、スピードが速くてますます多様化しています。こだわりのブランドからファストファッションまで何でも揃う中で、個人的には一番大切 にしたいと思っているのが、つくり手の気持ちとその商品に対する優しさ。それがキチンと込められたものであれば手を通した時に、みんなを幸せな気持ちにさ せてくれるのではないでしょうか。だからファッションは遊びではなく自己表現の一つ。そういう思いこそがすごく大事なことだと思っています。