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ガイドブック機能付きモデルも登場
そして、特に「旅に役立つ」スマートウォッチといえば、記事の最初にご紹介した、旅をテーマに製品を展開するラグジュアリーブランド、ルイ・ヴィトンの「タンブール ホライゾン」だ。
搭載されている「シティ・ガイド」という独自機能は、ルイ・ヴィトンが編集したタブレットやスマーフォン用のシティ・ガイドアプリとの連動サービス。 スマートフォンのGPSデータから現在地を認識、近くにある観光スポットやレストラン、ホテルなどの情報をリアルタイムで表示してくれるもの。つまりガイドブックの機能をスマートウォッチが果たしてくれるのだ。
この機能は世界７つの都市に対応している。また飛行機のフライト時刻や搭乗ターミナルやゲート、出発時刻の変更やフライト中に残り飛行時間を教えてくれる「マイ・フライト」という独自機能も備えている。旅好きには見逃せないモデルだ。
「タンブール ホライゾン」の「シティ・ガイド」と「マイ・フライト」の搭乗ゲート表示画面。レストランの解説に加えて、このガイド画面から電話をかけることもできるほか、Googleマップと練度して道順を教えてくれる。
ヘルスケア機能も大きな魅力
また、どのブランドの最新モデルでも充実しているのがヘルスケア機能だ。ほとんどのモデルにアクティビティートラッカー（運動量＆睡眠計測）機能が搭載されているし、心拍計機能を内蔵しているモデルもある。ウォーキングやランニング、スイミング、自転車をはじめ多彩な運動にも対応し、腕に着けていればその間、自動的に運動量や消費カロリー、睡眠の量や質、脈拍などのデータを継続的に記録してくれる。
趣味で毎日ランニングをしているようなアクティブな人はもちろん、日常は運動不足、睡眠不足で「もっと運動しなければ」「もっとしっかり睡眠を取らなければ」と考えている人にも、自分の身体の状況がデータとしてハッキリわかるので、ぜひ活用をおすすめしたい。
「アップル ウォッチ シリーズ3」の特長のひとつが、ヘルスケア機能の充実。心拍数のアプリをはじめ、ワークアウト関連のアプリが一新され、健康維持をサポートしてくれる。有酸素運動マシンとペアリングしてそのデータを記録することも可能になった。
デザインも多彩で魅力的に
ケースや文字盤のデザインも、この2年あまりの間にさまざまなブランド、特にファッションブランドが参入したことで、最新のスマートウォッチは多彩で楽しく魅力的になった。
全面ディスプレイタイプの場合は、ディスプレイの進化で表示が鮮明に美しくなり、ソフトウエア（OS）の進化でカスタマイズの幅がグッと広がり、画面の中に自分の必要とする情報、好きな情報を選んで表示できるようになった。だから、その日の気分やファッション、予定に合わせて、画面の色やデザインを変えることもできる。今日はスーツだからクラシックなアンティークウォッチ風に、明日はレザージャケットだからハイテク感たっぷりのデジタル風に、などという使い方ができるのだ。
さらに画面に表示する項目を細かく設定することもできる。たとえば、キャンプに出掛けるから、天気予報のアイコンを文字盤に追加する。そんなことも可能なのだ。しかも、スマートフォンを使ってカスタマイズできるのはもちろん、ウォッチだけでも画面をスワイプしたりタップしたりするだけですぐにカスタマイズできるという手軽さなのはうれしい。
スマートフォンでDieselOn タッチスクリーン スマートウォッチを画面カスタマイズ。ただ好きなデザインにするばかりでなく、どの部分にどんな表示をさせるかも細かく設定できる。
多機能なのは魅力的だが、全面ディスプレイのタイプはあまり好きではない。アナログな針式のフェイスで時計らしい雰囲気を楽しみたい、でも、通知機能などスマートウォッチの機能にはとても興味がある、魅力を感じる……。そんな人にぜひオススメしたいのが、ファッションブランドのハイブリッド（アナログ）スマートウォッチ。 電話やメール、SNSに関する通知機能や、運動量や睡眠の量と質を自動的に記録してくれるアクティビティートラッカー機能など、スマートウォッチの基本機能はしっかり備えている。
そしてこのハイブリッドタイプで今、女性に最もおすすめしたいのが、コロンと丸みを帯びた本体、見る角度で色が変化するグラデーションカラーの風防が「とにかくカワイイ」と世界中で評判のMARC JACOBS（マーク ジェイコブス）初のスマートウォッチ。回転する6時位置のサブタイヤルには「MARC」の1文字が現れて日付やアラーム、セカンドタイムゾーンなど現在のモードが表示される。電話やメールの、SNSの通知機能、設定した運動量に到達したかを教えてくれる目標トラッキング機能、アクティブトラッカー機能、スマートフォンの音楽再生のコントロールや、自撮りのときに本体のボタンでカメラのシャッターが切れるセルフィー機能も備えているから、アクティブな女性にぴったりだ。ユニセックスなデザインなので、男性がカジュアルシーンで使っても楽しい。
マークジェイコブズ コネクテッド ライリー ハイブリッド MJT1000
ナイロンとアルミニウム製の複合ケース。シリコンストラップ。Androidバージョン5.0以上のスマートフォン、iPhone5、iOSバージョン9.0以降対応。電池寿命約4～6ヵ月（ボタン電池）。モデル。5気圧防水。27,000円（税込み）。問い合わせ先／フォッシルジャパンTEL.03-5992-4611 www.marcjacobs.jp/contents/connected.php
そしてハイブリッドタイプでもうひとつ、特に男性にオススメしたいのが、デンマークのスカーゲンからリリースされた「Signaturハイブリッドスマートウォッチ」に新たに追加されたSSメッシュベルトタイプ。シンプルでクリーンなフェイスだが、電話やメール、SNSの受信を針の動きやバイブレーションで知らせてくれる通知機能や、健康管理に役立つアクティブトラッカー機能、デュアルタイム機能、音楽再生機能のコントロール機能も備えている。また、前出のマーク ジェイコブスのモデルもそうだが、内蔵のボタン電池の交換を簡単に行えるケースバックオープナーが付属しているのもうれしい。
スカーゲン シグネチャー コネクテッド SKT1113
SSケース＆ブレスレット。ケース径42mm。電池寿命約4ヵ月。Androidバージョン4.4以上のスマートフォン、iPhone5、iOSバージョン8.1以降対応。31,320円（税込み）。問い合わせ先／フォッシルジャパンTEL.03-5312-2369 www.skagen-japan.com
スマートフォンを駆使する多忙な人なら、必ず役に立つ、頼りになる最新スマートウォッチ。これ以外にも多彩なモデルが各社から発売されている。あなたに合ったモデルを見つけて、日々活用してはいかがだろう。
（取材・撮影・文＝渋谷ヤスヒト）
PROFILE 渋谷ヤスヒト
ジャーナリスト、エディター、メディアプロデューサー。モノ情報誌編集部員時代の1995年から現在まで、スイス2大時計フェアや国内外のあらゆる時計ブランドの取材を一貫して続ける腕時計のエキスパート。他にもクルマ、カメラ、家電、IT機器、ファッション、トラベル、食まで、国内外のあらゆるモノとコト作りの現場取材を続けている。
